海再会
時刻は22:30
モブは自宅で晩酌をしていたが酒が足りなくなりコンビニまで買い足しに向かった。
最寄りのコンビニまで徒歩で20分。決して近いとは言えない距離だが、彼は工場の明かりが反射した夜の海が見える道を気に入っていたため自転車ではなく歩いてゆっくりコンビニに向かうことにした。
コンビニに着くと、酔って気が大きくなっていた彼は財布に入っていた全財産を突っ込んで買えるだけ酒を買った。
ウイスキー、日本酒、ビール。様々な酒が詰め込まれた大きなビニール袋を両手に持ち、ガチャガチャ言わせながら帰路につく。
しばらく歩き、海辺の道に差し掛かるとどこからか声が聞こえた。若い男の声である。
その場に立ち止まり、周囲を見渡してもそれらしき人影はない。
2046