コンビニでコンドームを買うユキさんの話「いらっしゃいませー!」
店のチャイムが来客を知らせると、振り返って元気よく声を掛けた。
視線の先、店に入ってきた男性は上質なスリーピースのスーツに艶々の銀髪、整った顔立ちに目元の泣きぼくろ。神様が本気を出してキャラメイキングしたような、そんな人がオレに会いに来てくれた。嬉しくて思わず笑みが溢れる。ユキさんもオレを見て柔く微笑むと、店内を歩き棚で見えなくなった。
少ししてレジにユキさんがやってくると、オレに声を掛けてくる。
「モモくん、こんばんは」
「ユキさん、こんばんは!仕事帰りですか?」
「うん。モモくんはバイト何時に終わるの?」
「オレももうすぐ上がります」
「そう。…ねぇ、モモくん。明日はお休みって言ってたよね?よかったら今日僕の家に泊まりにおいで」
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