餅@94
DONEHappy birthday嘘透くん!と言うわけで、7月26日限定公開ではありますがお誕生日おめでとうssをあげます!
嘘ミカちゃんバースデーの後、一命は取り留めたものの目覚めない兄を看病する嘘透君のお話。
またもや薄暗いし、ちょっと透くん可哀想。
こちらの話も8月17日発行のインテ新刊に収録されます。
七月二六日 俺が物心ついた頃には一族はすでに末期の有様だった。
突然消えた父。俺が産まれる前から家に一切帰ってこない、顔も知らない長兄。父の代わりに当主に就いた次兄がまだ若い事を良いことに好き勝手しようとしては自滅、あるいは当主である次兄自身の手によって粛正され、だんだんと数を減らしていく郎党。
早くこんなどうしようもない場所からは逃げ出すべきだって、物知らずなガキでもわかるような一族なんて先が長いわけがない。
なによりも、どう考えても二度とケン兄は一族には戻ってこないって他人から話を聞いているだけの俺にだってわかるくらいなのに、そんなケン兄を連れ戻そうと、本当は怖がりのくせに必死になって身を削るように前線に立つミカ兄の痛々しい姿を側で見続けるのが辛かった。
4013突然消えた父。俺が産まれる前から家に一切帰ってこない、顔も知らない長兄。父の代わりに当主に就いた次兄がまだ若い事を良いことに好き勝手しようとしては自滅、あるいは当主である次兄自身の手によって粛正され、だんだんと数を減らしていく郎党。
早くこんなどうしようもない場所からは逃げ出すべきだって、物知らずなガキでもわかるような一族なんて先が長いわけがない。
なによりも、どう考えても二度とケン兄は一族には戻ってこないって他人から話を聞いているだけの俺にだってわかるくらいなのに、そんなケン兄を連れ戻そうと、本当は怖がりのくせに必死になって身を削るように前線に立つミカ兄の痛々しい姿を側で見続けるのが辛かった。