エアブラスト にょきっと雪から顔を出した縁台に腰掛け、吹き抜けの室内庭園から空を眺める。
患者とナースの叫び声が遠く聞こえて、ここにサボが入院するのかと思うとこの世の終わりくらいに感じたけど、たった3ヶ月閉鎖病棟行ってアルコール抜いて身も心もマシになるならそれでいいのかもしれないと思いはじめてきた。
だって、出会いから全部間違ってたんだ。
サボが死ぬほど優しいからおれとルフィはあの家に置かせてもらってただけで、ほんとだったら出会ったその日にもうさよならが当たり前というか。
やさしさに漬け込んで壊しちまったのはおれというか。
手に持ったスマホから元気な声が聞こえてネガティヴから浮上する。
「おいエース聞いてんのかよ!」
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