きみのすきなとこ※レイスが一瞬いる。
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「俺たちが安地の中心だな」
「後ろの警戒は私が。前はお願いね」
何回目かのパルスの収縮が終わって次を確認すればちょうど俺たちがど真ん中だった。チームメイトのレイスがそう言い置いて俺たちがみているのとは反対方向の監視に向かってくれる。その背中を見送ってから視線を戻すと、横にいた気配がもぞりと動く。
チラリと横目で見やるとセンチネルにつけたスコープを真剣に覗く横顔。凛々しい眉毛、吊り上がり気味の細い目。すっきりと通った鼻筋に分厚い唇。
(んっ……カッコい……)
ごくりと生唾を飲み込む。いつもあの目に見つめられて、あの唇に愛を囁かれてキスをされているのかと思うとドキドキしてくる。
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