星を見に行くドラロナ〈ドラルクside〉
私が目を覚ますとロナルド君が目の前にいた。
「ドラ公。星、見に行くぞ」
「君ねぇ……その前に言うことがあるんじゃないの?」
私がそう言うと、ロナルド君はおはようと言ったので私もおはようと返した。
「星を見に行くの?」
「おぉ、車も借りて事務所の前に停めてあるから」
棺桶から身体を起こし、大きく伸びをしながらロナルド君の話を聞く。どうやら星云々の話は本気のようだった。起きて早々面倒くさいとも少しばかり思ったが、冬のこの時期で新月の今日は綺麗な星空が見られると思い、取り敢えず身支度を始めることにした。
洗面所で顔を洗い髪を梳かしていると、ロナルド君が顔を出した。
「支度できたか?」
「まだに決まっているだろう。短髪のゴリルド君と違って時間が必要なんだよ」
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