沖安「これ何ですか?」
「あ、それですか?リップクリームです」
「へぇ〜…貴方もこういうの、使うんですねぇ…」
沖矢昴とリップクリーム。
安室はこの2つがイコールで結び付かない様子で興味ありげに眺めている。
「安室さん、使ってみては?物凄く潤いたっぷりだと評判らしいですよ」
「僕が、ですか?」
「今使ってみたらいかがです?」
「今ですか?」
「はい、安室さん唇ガサガサですよ」
「……わかります?」
「ええ、安室さんは唇がふっくらしていますからね。よく分かります。」
「でも沖矢さんが買ってきたのに…」
「実は安室さんの為に買ってきたんですよ。ほら、使ってみてください」
ふうん、と照れたように唇をとがらせながら、安室はリップを箱から出す。
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