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    mayamayappp

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    にわか雨(侑日ワンドロ220626)君が弱音をこぼしてくれた。これがどれ程誇らしいことなのか、君には分かるだろうか。

    「遠きに行くは必ず邇きよりす」君の部屋の額に飾られた恩師からの言葉は、君の生き方そのもので、全てをバレーボールの糧にすべくそれはそれは“ちゃんと”生活をしている。
    君は並々ならぬ努力を重ね、ハンデとされる背丈をも武器に変え、世界のブロッカーを敵に回して高みを目指し飛び続ける、日本が誇る“バケモノ”と成った。
    輝く笑顔は世界に光を与え、輝くプレーは世界に希望を与える。見た人、出会った人は皆君という人間に惚れ込んでしまう、そんなところまでバケモノ級である。
    そんな君と奇跡的にも付き合うことになったのは1年程前。それから深刻な喧嘩もなく幸せに過ごしてきたが、君は心の奥の柔らかい部分はずっと見せてはくれなかった。オフでも明るく優しくストイックな“日向翔陽”だった。心は完全に許されてはいないのだとじわじわと気付かされた。
    短気だったはずの俺だが、君に関しては不思議と待つことができた。君の隣に、君の近くにいられるだけで幸せだった。

    そして、今夜、君は浮かない顔で俺の側に座り、悩みをポツポツと話し始めた。肩を引き寄せると素直に腕の中に収まり、気づくと俺の胸に顔を埋めながら話していた。
    もちろん真剣に聴いてはいるが、正直とても嬉しくて浮かれている。真面目な顔を作り、ぎゅっと腕に力を込めた。
    話を終えて一息ついた君にすかさず伝えた。
    「ありがとう」
    そしたら君は
    「なんで侑さんが!俺が言うところでしょ!」とケラケラ大笑いし、ありがとうございました!すっきりしました!ととっておきの笑顔で言った。
    いつもの通りに晴れ上がった太陽を力一杯抱きしめる。君はまたケラケラ笑いながら抱きしめ返してきた。

    にわか雨を降らせる場所に、これからも俺を選んでもらえますように。心の中でそっと星に願いをかけた。
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