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    yu49144341

    @yu49144341

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    第72回目【お分かり頂けただろうか】の続きみたいな感じ

    お題:【○○の秋】

    食欲…の秋…?さつまいも消失事件の犯人が杏寿郎だと判明した後、罰として1週間さつまいも禁止令を出した猗窩座だった。が、翌日の朝食の味噌汁にさつまいもが入っていないのを見た杏寿郎のしょんぼり具合から始まり、共に外出する際、さつまいもやさつまいもを使用したスイーツ・食べ物を横切る度に、捨てられた子犬のような目で見つめてくるので、たった二日で禁止令を解いたのだった。

    「はぁ…俺は杏寿郎にとことん甘いなぁ…」

    新作の紫芋フラペチーノをキラキラした目をしながら飲んでいる杏寿郎を横目に、はーと深いため息をつく。さつまいも好きの杏寿郎が今が旬のさつまいもを目にして我慢できないのは知っていたことでもあるし、まぁ大目にみてやろう…

    「猗窩座!今回のフラペチーノもすごく美味しいぞ!ほら、君も一口どうだ!!」

    禁止令が解けてよほど嬉しかったのだろう。太陽のような笑みを浮かべ、手に持っているフラペチーノを猗窩座の方へ差し出してくる。それに便乗して猗窩座も一口飲んでみると、なるほど紫芋の濃厚な味が口に広がった。

    「ん、確かにうまい」
    「そうだろう!2日ぶりのいもだから、余計うまく感じる!」

    にこーと効果音がつくような笑みが可愛らしい。この笑みの為に、自分は料理を日々研究し、料理の腕を上げたようなものだった。よし、今日の夕飯も秋の食材をいっぱい使ったものにしよう。再びフラペチーノをすすりだした杏寿郎の姿を見て、猗窩座は決心したのだった。

    ***

    「なんと!これは圧巻な!」

    テーブルの上には、猗窩座が腕によりをかけた秋の味覚献立がずらりと並ぶ。さつまいもと牛肉の詰め煮、和風きのこマリネ、栗ご飯、麻婆きのこ、かぼちゃコロッケ、さつまいものきんぴら、芋煮、さんまの塩焼き、さつまいもの味噌汁。二人で食べるにははるかに多い品数だが、杏寿郎は目の前の料理に、子供のように目を輝かせ、早速両手を合わせて元気に「いただきます!」と言った。食欲は人一倍ある杏寿郎なのだが、育ちが良い為、一品一品を丁寧に味わうように食べるので、猗窩座としても作り甲斐がある。「うまい!うまい!」口を開く度、うまいと賞賛してくる姿が愛おしい。もりもりと食べる姿に心が満たされていく。

    「まだ沢山あるから、遠慮はするなよ?」

    見る見るうちに皿が空になっていくが、杏寿郎の腹に合わせて大量に作っているので問題はない。ずっと食べている姿を眺めていたいところではあるが、猗窩座も流石にこの量の食事を作るのに体力を使ったため、己の腹も空いている。一通り食べている姿を見て満足した猗窩座はようやく自分の分に箸を向けたのだった。

    「ふー!流石は猗窩座だ。今日も絶品ばかりだった!」
    「お褒め頂きありがとうございます。ほら、デザートも作ってるから持ってくるな」

    そう言って、猗窩座はキッチンへと戻ると、あらかじめ作っておいたスイーツを持ってくる。

    「狛治から梨を貰ったんだ。道場の門下生の実家が梨を栽培してるらしく、貰ったんだと。結構な量だったから、おすすわけしてもらった。まずは、切った梨と、コンポート作ったから、梨のタルトとパイ。余ったパイ生地でさつまいもパイも作ったぞ」
    「わっしょい!」

    かなりの量の夕飯を食べたはずなのに、やはりスイーツは別腹だろうか。猗窩座が持ってきたこれまたプロ顔負けのタルトとパイに思わず感嘆の声が漏れる。まずは、そのままの梨を一口持ってくるとしゃりっとした歯ごたえと瑞々しさに頬が緩む。あっという間に切った梨を平らげた後は、タルトとパイを堪能していく。焼きたてのパイはサクッとしており、梨のもさつまいもののも両方いくらでもお腹に入る。タルトはタルトでカスタードと梨のコンポートとの相性が抜群で、これまた全て平らげてしまいそうなほど美味しかった。

    思う存分秋の食材を味わった杏寿郎は心がほくほくしていたが、向かいあっている猗窩座がこちらを愛おしそうに見ている姿に、食欲とは別の欲が芽生えはじめた。

    「さて、スイーツも食べたことだし、今度はこちらを頂くとしようか」
    「…ん?」

    食事の後片付けをしようと席を立った猗窩座だったが、ぎゅっと後ろから抱きしめられ、杏寿郎が耳元で甘えるように囁いてくる。頬に軽くキスをするとそのまま頬をするりと優しく撫でる。心なしかその撫で方に色を感じた猗窩座は、その手をがしっと掴む。

    「こら、待て。一応片付けの後にしてくれ」
    「…ん?」

    きゅるんと効果音が尽きそうな感じに可愛らしくとぼけた杏寿郎だったが、もう片方の手を猗窩座の腰に持っていき、きゅっと括れた腰をゆるゆると撫でていく。そしてそのまま形のいい双丘を軽く揉みしだいていく。

    「ちょ、ぁ、杏寿郎!」
    「…今日は沢山ご馳走を作ってくれたんだ。今度は俺が君を労いたい」
    「いや、労うって…、ただお前がヤリたいだけ…」
    「…それもあるな!」
    「ちょ、開き直るな!まずは片付けさせろぉぉぉ!」

    ずるずると寝室に連れ込まれ、そのまま猗窩座が気を失うほど二人は熱い夜を過ごしたのだった。
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