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    LEON_OHKA3

    @LEON_OHKA3
    最近マッシュルにハマりました。🪐‪右が好き。

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    LEON_OHKA3

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    オーターさんからの愛が重すぎるオタラン⏳🪐

    「おい、スカシピアス。腰のそれ、何」
    俺が風呂から出て、ドットの前を通り過ぎた時声をかけられた。
    「何とは何だ」
    「え、もしかして無自覚?怖い」
    ドットは俺を憐れむ様な顔で見ている。その顔に苛立ちを覚えた俺は、こいつを睨み返す。
    「は?」
    すると今度は長いため息を吐いた。感情が忙しいなこいつは。
    「……はー。てめぇも大変だな。というかあの人からの愛が重いのか」
    「どういう意味だ」
    「見たまんまだよ。つか本人が気づいてねぇのがやばすぎだろ」
    そう言って指摘されれば何があるのか気になるもの。俺は鏡で自分の腰の辺りを見た。
    「な、んだ…これ」
    ドットから指摘された場所を見れば、そこにはオーターさんの神覚者コートと同じマークが入れられていた。
    「あの人意外と独占欲つえーんだな」
    彫られた訳ではなく、どうやら魔法か何かで付けられているようで、擦ってもそれが消える様な事は無かった。
    「っ」
    俺はふとオーターさんの顔を思い出し鏡から目を逸らした。
    「いつからだ」
    「いや、知らねぇし。たまたま今見つけただけで」
    俺はすぐさま上着を羽織る。なんて事してくれたんだあの人は!
    「あー、その、……見なかったことに」
    「今すぐ忘れろ!」
    俺は杖をドットへ向けた。
    ドットは両手を上げて降参するポーズを取っている。
    「俺だって巻き込まれたくねぇ!つか、お前と同室な俺まじでやばくね?殺されね?だって絶対俺が見つける事分かってるだろあの人!」
    「知らん」
    俺はドットに背を向け自分のベッドの方へ戻る。
    「頼む、そうならないようにしてくれよ」
    後ろから俺の足にしがみついてきたドットを振り払い、俺はベッドへ腰を降ろした。
    「とにかく、お前はこの事マッシュ達に絶対言うな。いいな」
    俺とオーターさんが恋人だというのはこいつしか知らない。他の奴らにまで知られれば面倒になると思い、話していなかったのだ。
    「いや言わねぇよ。こえーもん」
    「……」
    俺はなんでこんな事をオーターさんがしたのか疑問だった。
    「愛されてんだなお前」
    愛されている。傍から見ればそうかもしれない。
    だが、俺には違う意味にも取れた。
    「……そう、かもな」
    「なんだそれ」
    まるであの人の所有物だと。周りに知らしめるためのものだと。
    間違ってはいない。俺はあの人のことが好きだし、あの人の手から離れるつもりなんてない。
    だが、それにしたってこれは少しやりすぎなのではないか。
    どういう意図でこんな事をしたのか。まるで囚われた小鳥の様だ。
    「あの人は感情が読み取れないからな」
    「でも上手くやれてんだろ。なら良いじゃねぇか」
    上手くやれてる。俺もそう思う。だから尚更何故こんな事をされたのか益々分からない。
    「……もう寝る」
    俺はこれ以上こいつから根掘り葉掘り言わされる事から避けるため、ベッドへ横になった。
    「はいはい。これ以上は深追いしませんよ。……おやすみ」
    「おやすみ」
    ドットが部屋の電気を消し、お互い眠りについた。



    次の日
    俺は魔法局に来ていた。
    そろそろ昼休憩だと思い、オーターさんの居る執務室まで歩みを進める。
    「オーターさん。いるか」
    俺は声を掛け扉を開けた。
    机には大量の書類。それに埋もれるオーターさんがいた。
    「ランスか。どうした」
    オーターさんが顔を上げ俺と目線を交わす。
    「いや、少し話したくて。昼飯の時間だろ」
    俺はオーターさんの元へ歩き出した。
    オーターさんも立ち上がり俺の方へ歩んでくる。
    目の前まで来たオーターさんの顔は少し窶れている気がした。
    「また徹夜したのか」
    「……少しは仮眠を取った」
    少し間があった。これは寝てないな。
    「それで、わざわざここまで来て何の話をしに来たんだ」
    オーターさんは真っ直ぐに俺を見る。
    俺はその目を見る事が出来なくて、視線を下に落とした。
    「……腰…」
    「うん?」
    俺は震える手でローブをキュッと握る。
    「腰の、模様……いつの間に付けたんだ」
    少し恥ずかしくなった俺は、きっと顔が赤くなっている事だろう。
    「ああ、あれか。虫除けだ」
    「虫除け?」
    「お前に変な奴が近付かない様にな」
    そう言いながら、オーターさんはするりと模様が入った腰の辺りを撫でた
    「っ」
    俺の身体はそれだけでビクリと反応する。
    「お前は私のものだ」
    低い声でそう見つめられて言われ、喉からヒュッと音が鳴る。
    「そう……だけど、これは、やりすぎなんじゃ」
    薄ら欲を含むオーターさんの目から逃れるように少し後退した。
    「はぁ…お前は周りからの視線を気にした方がいい。私は気が気じゃない」
    それに気付いたオーターさんは、俺の腰を自分の方へ引き寄せる。
    「え?どういう意味だ」
    「そのままの意味だ」
    俺が首を傾げると、何かおかしな事でも言ったのかと言わんばかりの反応をこの人は見せた。
    「……いやらしい目でお前を見てる輩が居ると言っている」
    「は?」
    何を言ってるんだこの人は。
    俺に向けられる周りの目は明らかに嫉妬や妬みが多いと思っていた。たまに聞こえるその会話は、あまり心地いいものではなく、俺は気にしないようにしていたのだ。
    だがこの人はなんて言った?いやらしい目だと?有り得ない。
    「ランス。今はまだ私も我慢しているんだ。……本当はお前を私の視界にずっと居させたいと思っている」
    オーターさんが俺の喉を撫でる。さっきからこの人の目を見る事が出来ない。
    「それ、は……」
    「私が怖いか。」
    そう言われ俺は首を振る。
    「少し…驚いただけだ」
    「お前が他の奴と話しているだけで私は嫉妬で狂ってしまいそうなんだ」
    この人からそんな事を言われ俺は目を見開いた。あのオーターさんが、名前の知らない1学生達に嫉妬なんてすると思わなかったから。
    いつも大人な対応で、俺ばかりがドキドキしてて、余裕な態度を見せていると思っていたのに。
    「あ、んたは…そんなに、執着しそうなイメージは無かったが」
    「そうか。」
    オーターさんは俺の腰に添えていた手をゆっくりと上へ撫でていく。
    「んっ、な、に…っ」
    その触り方が、まるで情事の時の用で、俺の身体はビクビクと震える。
    「お、た、……さんっ」
    ガチャッ
    俺の背中にある扉が開く音がした。
    「オーターいるかい?お昼ご飯食べに行かないか…おや、取り込み中だったかな」
    この声はカルドさんだ。
    俺はオーターさんから離れようと身を反らすが、この人はローブの下で俺の腰をがっちり掴んでいて離れようとしない。
    いくらなんでもまずいだろこの状況。
    俺は独り焦っていると、俺の肩越しにオーターさんが話し始めた。
    「カルド、昼はランスと食べる。お前は他を当たれ」
    あまりにも顔に近い距離で話し始めたオーターさんの息が、耳にかかる。
    「っ」
    同時にこの人は腰の模様をすりすりと撫でてきた。
    俺の身体は大袈裟に跳ねる。
    一体何を考えてるんだこの人は。
    「そう。邪魔したね。」
    カルドさんはそう言って、ドアがまた開く音がした。
    「オーター。あまりランスくんを困らせてはダメだよ。」
    「……」
    俺は2人を見る事が出来なかったが、空気で察した。
    殺気に近いものを2人から感じて生唾を飲み込む。
    「……厄介な相手に好かれちゃったね。君」
    カルドさんはそう言い残し部屋を出ていった。
    また2人だけになった部屋だが、いつ誰が来るか分からないここで、いつまでもこの人といる訳にはいかない。
    そう思い、俺が口を開こうとした瞬間、オーターさんが俺を出入口のドアへ押し付けた。
    「っ、なに」
    俺はオーターさんを睨もうと顔を上げた瞬間、首元に噛みつかれ、シャツの上から乳首を摘まれる。
    「んっ、あ…っおーたー、さん」
    俺はオーターさんの肩を強く押し返したが、ビクともしない。
    俺の身体はオーターさんのせいで段々力が抜けていく。
    「い、たい…おーたーさ、っん」
    俺は震える手でオーターさんに捕まり、何とか立っている状態だ。
    ゆっくりと俺の首元から離れたオーターさんは、ギロリと俺を見た。
    「分かっただろう。お前が周りからどう見られているか」
    「なに、を」
    オーターさんは俺の顎を掴み、口を開けさせられる。
    「私のランス。誰にも触れさせない。」
    がっちりと掴まれた手から俺は逃れることが出来ず、そのままオーターさんの舌が入ってきた。
    「んぅ!……っあ、ふ」
    行き場を失った舌をオーターさんの舌が絡めとる。
    段々と頭がふわふわとしてきた。気持ちがいい。
    きっとオーターさんは俺がいつか離れて行くんじゃないかって不安なんだと思う。
    俺だって同じ気持ちだ。
    オーターさんはかっこよくて、強くて、皆から頼りにされている。
    俺もそんなこの人の周りに居る人達に嫉妬してるんだ。
    俺はこの人に応えるように、腕を背中に回し、抱き締める。
    オーターさんの口が俺から離れていった。
    「んぁ…はぁ、あ」
    「ランス。私はお前が好きだ。」
    オーターさんは俺を強く抱き締める。
    心臓の音が聞こえる。正常なリズムではなく、それは少し早くこの人の胸から鳴っていた。
    「オーター、さん…」
    俺もぎゅっと抱きしめ返す。
    嬉しかった。好きな人から好きだと言われることが。
    「っ?!」
    俺はオーターさんの首元に唇を寄せキスマークを付けた。
    急な事で驚いたこの人は、珍しく目を見開いて俺を見る。
    「……あんただけじゃ、フェアじゃない、だろ」
    オーターさんにも、悪い虫が付かないようにと、俺は跡を付けた。
    「……ふっ、そうだな」
    そうやって少し口角を上げ微笑むこの人に、俺の心臓は跳ねる。
    「俺も、オーターさんが好きだ。」
    俺は腕をオーターさんの首に回し、キスをした。

    END





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