「おい、スカシピアス。腰のそれ、何」
俺が風呂から出て、ドットの前を通り過ぎた時声をかけられた。
「何とは何だ」
「え、もしかして無自覚?怖い」
ドットは俺を憐れむ様な顔で見ている。その顔に苛立ちを覚えた俺は、こいつを睨み返す。
「は?」
すると今度は長いため息を吐いた。感情が忙しいなこいつは。
「……はー。てめぇも大変だな。というかあの人からの愛が重いのか」
「どういう意味だ」
「見たまんまだよ。つか本人が気づいてねぇのがやばすぎだろ」
そう言って指摘されれば何があるのか気になるもの。俺は鏡で自分の腰の辺りを見た。
「な、んだ…これ」
ドットから指摘された場所を見れば、そこにはオーターさんの神覚者コートと同じマークが入れられていた。
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