ふたりごと 急に寒くなったお陰でたこ焼きパーティから
鍋パに変更になり、内心ホッとしていた。
蛸が嫌いなわけでは無いけれど食べるまで時間がかかるのがどうもせっかちな私には合わない。
鍋なら大体の食材が早めに食せるのが良い。
今夜もいつものメンバーで食べて飲んで夜は更けていく。
「みんな寝ちゃったね。アイス食べよ」
「お前まだ食うのかよ」
呆れた表情で杉元がため息混じりに呟いた。
「一口食べる?」
「食う」
「えっ?」
「なんだよ」
絶対要らないって言うと思うじゃん。
間接キスになっちゃうんですけど。
わかってるのかこの人は。
メンバーの中で杉元と私はあまり仲が良く無い。
気が合わないせいかもしれない。
いつも由竹が仲を取り持ってくれている。嫌いでは無いけれど直ぐに突っかかってくるし、私に対して冷たいのは見え見えだからきっと女と思っても無いのだろう。
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