願い。「ランドル!これ行ってみないか?」
けたたましく扉を開け、部屋に入ってきたフェザーは紙切れを2枚差し出しこう言った。
「はくぶつかん…?どんな嵐の予兆だよ」
施設の入場券らしきものを見せられたランドルは、到底持ってくる人間との関連性を見出せず、混乱と共にフェザーを斜め見る。
「今朝、魔物に襲われた人を助けたら、そのお礼にもらった」
「状況もなんも分からんだろうが」
フェザーの説明不足は今に始まったことではないので、少しずつ状況を紐解いていく。
朝の鍛錬中、森の中の遺跡に通りかかった。魔物に襲われている人を見つけ追い払った。助けた人が街の古い博物館の職員だったということだ。
「助けたあとその遺跡の話をしてくれてな、色んなことを説明してくれたんだが、それが大昔から残っているすごい物としか分からなかった!」
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