【死ネタ】マリピチのバッドエンドの一つ異変が起きたのは、そう、ほんの1ヶ月前のことだった。
彼女が普段どおりに城内を歩いていたら、突然気を失って倒れてしまったという。すぐに城に駆けつけたが、ボクが到着する頃にはベッドから起き上がっていて、
「疲れていたのかしらね」
と、彼女は困ったように笑っていた。
しかし、その後も彼女は毎日のように突然気を失って倒れ、その度に寝室に担ぎこまれていた。
ボクはキノじいに頼んで、毎日城に泊まらせてもらい、彼女の傍から離れないようにした。只事ではないと誰もが思っていた。彼女自身も、その頃から「何かがおかしい」と感じていたはずだ。
王国中の医者や、海外の著名な医者が診ても、誰一人として病名を特定できなかった。次の医者を待っている間も、彼女が気を失っている時間が長くなっていっていた。何の病気かもわからずじまいで、日に日に深まる不安に城内の雰囲気が暗くなる一方であった。
1914