甘えたがり司くんのことが好きだ。
この想いを彼に告げたら拒絶されるだろうか。
彼は優しい。そういった偏見はないだろうが、その対象が自分に向けられたらどうだろう。
嫌悪感があっても、きっとなにも言わずに受け入れてくれるんだろうな、なんて、容易に想像できてしまう。
僕は彼に無理をさせてまで受け入れて欲しいとは思わない。だから、この気持ちは胸の奥にしまっておくことにした。
「っ、神代くんのことが好きなの。…こ、恋人になってくれませんか…!?」
そんなときに告白をされた。相手は確か、同じクラスの可愛いと評判の女子生徒だ。どうやら彼女は僕に本気らしい。その赤く染まった頬が物語っている。緊張しているのか指先まで震えていた。
「どうして?どうして僕が好きなの?」
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