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    sheera_sot

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    おんなじベッドで寝ているタイプのモモユキ

    #モモユキ

    ぜいたくな休日 目を覚ますと隣にいるうつくしい男は、カーテンから差し込む朝の光にわずかに眉根を寄せていた。
     衣ずれの音、寝返りを打ってふっと顔がゆるむ。流れるようなまぶたのライン、長い睫毛の下に潜んだほくろ。世界中のイケメンパワーを集めて捏ねて神様が形作ったものがユキなんじゃないかってオレは思った。だって、こんなに寝顔が完璧なひとって、ユキ以外にきっといない。
     曖昧な弧を描いている、薄いけれど柔らかいくちびるにそっと触れてみると、小さく声を漏らしてオレの指を食んだ。赤ちゃんみたいなダーリン。かわいい、かわいい、かわいい。
    「ユキぃ……」
     空いている方の手で零れた髪を一房掬って持て余した。持ち上げて、さらさら流れる。もう少しこうしていたいけれど、朝の時間って一瞬だ。
    「ユキ、起きてよ。今日はオレとお出かけするって言ったじゃん」
    「ん……」
     頑張って持ち上げられようとして震えるまぶた、その下にあるきれいなアイスブルーの目に早くおはようって言いたい。
    「頑張って!」
    「ね、ねむい……」
    「そこをなんとか!」
     ユキの寝顔はきれいだけれど、寝ることには意地汚い気がする。うんうん唸って、掛け布団にすっかり潜り込んでしまったのを見て、ベッドから転がしちゃおうかなんて物騒なことを考えちゃう。
     なぜならモモちゃんは今日のお出かけをとってもとっても楽しみにしていたから!
    「……モモ」
     オレの腕を引っ張る手が眠気でぽかぽかと温かい。ああ、ユキってばまだ全然起きられなさそう。
    「僕と一緒に、二度寝しよ……」
     布団の暗がりから誘惑する声が掠れていて、甘やかして欲しそうだから、つい絆されちゃった。
     ちょっとだけだからね、とオレも布団に潜り込んだ朝の八時。光の遮られた布団の中で聞こえた小さなあくびの音がひどく愛おしくて、オレたちは体を寄せ合った。ひさしぶりに二人揃ったオフの日、もったいない気もしたけれど、たまにならいいかも、なんて。
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