パルミラ王室、ある日の事件簿(クロヒル)※翠風設定
フォドラ統一国家の後任を"きょうだい"に任せた後、オレはヒルダとナデルを連れ、パルミラへと帰った。そして王位を継ぎ、幾月かの時が経つ。
そしてある折、バルタザールとした会話を振り返り、思い耽る。
ーーオレの選んだ道は正しいのだろうか?ーー
目先のことを見れば、フォドラとパルミラは国交樹立が成功。ブリギットも属国を脱却。三国は平和になった。
しかし、それはあくまで目先の話に過ぎないのである。
国に帰り、フォドラと外交を成し遂げた後、オレは改めてフォドラを訪れた。初日。あの日闇に蠢く者と戦った地に赴き、その技術を漁り尽くした。二日目。きょうだいに頼みこみ、再びアビスの禁書を漁らせて貰う。いくつか複写を取らせて貰う。三日目。フォドラとの外交成立を名目とした宴を行う。四日目、長い旅路を帰郷する。
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