はじめての、きらきら。二人で過ごす、他愛ない時間。
俺はベッドにもたれて本を読んで、隣でMCがD.D.D.で動画を見ている。
同じ空間でそれぞれ好きなことをする、そんな何気ない日常が幸せだと感じるひととき。
ふと、太ももに重みを感じる。
さっきまで隣で座っていたはずのMCがごろんと寝転び、俺の太ももに頭を預けていた。
「たまにはいいでしょ?膝枕」
「う、うん」
MCはそういうと、特に気にする様子もなく、再びD.D.D.に視線を向ける。
俺もまた、本に視線を向け…ようとしたが、MCが気になってそれどころではない。
一向に進まないページの端に見えるMCの髪。
俺は、MCの金色の長い髪が好きだ。
出会った頃から目を奪われていた。
天界では珍しく、俺は褐色の肌に黒い髪。
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