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    Lei

    @PkjLei

    妄想や幻覚を捏造たっぷりで書いてます

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    Lei

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    疲れ果てたミスタがソファで寝落ちし、それを見つけるLuxiemメンバーの話
    (5人同棲時空)

    疲れを癒すにはその日は本当についていなかった。やってくる依頼全てが面倒なもので、依頼者も癖がありすぎる人だけであった。それでも必死に解決しクタクタになって帰ろうとしたら、目の前で最後の電車は走り去ってしまう。しょうがないからタクシーを捕まえようとしたら、財布の有り金が心もとなさ過ぎたのを思い出した。仕方なくとぼとぼ歩いて帰宅しようとしたが、ミスタの事務所から5人で住んでいる家はまぁまぁの距離があった。こんな時間でなければ、ヴォックスとかルカに車で迎えに来てと頼むところだ。ついてないなと思いながら歩き続け、家に着いたころにはすっかり疲れ果ててしまった。深夜4時。夜更かしネットジャンキーのシュウでさえ、ベッドですやすやと寝ている時間。一応ただいまと声をかけるものの、1階の電気は消され家全体が静寂に包まれていた。シャワーも浴びたいし、服も着替えなくてはいけない。でも肉体的にも精神的にも疲れが限界で、ちょっとだけだからと自分に言い聞かせてリビングのソファに倒れこんだ。ふかふかのソファは疲れた体には、まるで天国のように感じられあっという間に睡魔がやってくる。瞼が自動で下がってきて、思考がどんどん眠気に浸食される。皆が起きる前に部屋に行かなきゃと思いながら、意識を手放した。

    ソファで寝ているミスタを最初に発見したのはルカだった。日課のジョギングに行くため、朝5時に起きたルカは行く前に水でも飲もうと1階のキッチンに向かった。その途中で、ソファで泥のように眠るミスタを見つけたのだ。幼児のように丸くなって眠るミスタは、疲れ切った表情をしている。いつ帰ってきたのかは知らないが、この様子だときっと日付が変わってからだろう。本当は自室のベッドで寝た方が疲れは取れるのだが、そんな様子のミスタを起こすのはとても躊躇われとりあえず共用のブランケットを彼にかけた。かけるとフーと息を吐いて、ブランケットをつかむ彼に本当に疲れているんだなぁと心配になる。そっと頭を撫でて、お疲れさまと小さく声をかける。起こさないように静かに水を飲み、そっとジョギングに出かけた。

    ルカの次に1階に降りてきたのは、朝食当番のアイクだった。ふわぁとあくびをしながら、1階に降りてきたアイクはソファで眠るミスタを見つけしばし行動を停止した。執筆作業で2時まで起きていたアイクだが、起きている間にはミスタは帰ってこなかった。疲れているだろうなと思い、部屋で寝なよと声をかけようとした。しかし、ルカのかけたブランケットをギュッと握りながら電気をつけても眠り続けるミスタを起こすのは忍びなかった。キッチンで朝食作っていたら起きるかもしれないと、結局ソファのミスタはそのままに5人分の朝食準備に取り掛かった。

    シュウとヴォックスはほぼ同じタイミングで1階に降りてきた。昨日自分たちが起きている間に帰ってこなかった我が家の名探偵は、ちゃんと帰ってきたのだろうかなんて話をしながら1階に降りると、ソファですやすやと眠っている名探偵を見つけた。
    「おはよう、2人とも」
    キッチンから顔を出したアイクが、彼らに声をかける。
    「おはよう、ミスタ起こさなくていいの?」
    「起こそうと思ったんだけど、そんな感じで寝てるのを起こすのもなんだか申し訳なくって…」
    「確かにな。すっかりくたびれているじゃないか」
    そっと顔にかかっていた髪の毛を払うヴォックス。
    「朝ごはんが出来たら起こそうかなって思ってたところだったんだ。もうすぐ出来るから起こして貰ってもいい?」
    「「もちろん」」
    アイクの頼みに了承を返した2人は、優しくミスタに声をかけた。

    「………タ。……スタ」
    誰かに名前を呼ばれている気がして、意識が浮上していく。重たい瞼を開くと、優しく笑うシュウとヴォックスがいた。
    「おはよう、ミスタ」
    「夜遅くまでお疲れ様」
    少しだけのつもりが結局、彼らが起きてくるまで寝ていたらしい。そういえばブランケットがかけられているし、自分が思っていたよりも深く眠っていたらしい。
    「朝ごはん出来るから、食べたら部屋で寝てね」
    キッチンから声をかけてきたアイクに、返事をしつつ体を起こす。正直まだ眠たいが、作ってくれた朝食を食べないのはありえない。目をこすりながら立ち上がると、ヴォックスがテーブルまでエスコートしてくれる。とりあえずとアイクがくれたコーヒーを飲みながらシュウとヴォックスと話していると、日課のジョギングからルカが帰ってきた。
    「ただいま!あ、ミスタおかえり!」
    にっこりと満面の笑みを浮かべるルカ。
    「ただいま。ブランケットかけてくれたのはルカ?ありがとうね」
    「疲れてるみたいだったからね。とりあえず急いでシャワー浴びてくるよ!」
    手をひらひらと振って浴室に向かっていったルカ。明るくて本当太陽みたいだよなあと実感する。
    「シュウ、お皿出してくれない?」
    「了解~」
    シュウが立ち上がり、キッチンに向かう。ダイニングにいるのは俺とヴォックスだけ。
    「それで、依頼は無事に終わったのか?」
    「うん。だから今日は休みにしようと思う」
    「いいと思うぞ。しっかり体を休めるといい」
    まるで本当のダディみたいなヴォックスの言葉にフハと笑いが出る。キッチンから漂ってくる匂いに刺激されたのか、食欲が顔を出し腹がキューと鳴る。汗を流してきたらしいルカが、髪を拭きながらやってくる。アイクとシュウも、皿を両手に持ってやってくる。ダイニングに5人が揃うと、更ににぎやかに和やかになる。5人での生活は優しさと楽しさに包まれているなぁと実感しつつ、ここに居られて良かったと思う。肉体的な疲れはまだあるが、精神的な疲れがゆっくりと溶けだしなくなっていく。昨日は最高にツイてない日だったけど、きっと今日はいい日になる。そんな予感を抱きながら、ミスタはこの幸せな空間を味わっていた。
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    Lei

    DOODLE🦊の方が一枚上手な🦁🦊
    傾国ミスタ・リアスという男は自己評価が低い。様々な才能に溢れているのに、仲間たちやリスナーからの褒め言葉をちっとも受け取ろうとしないそんな男だ。しかし厄介なことにミスタは、ミスタ・リアスという外見が性的な意味で惹きつけるということだけは理解しているのであった。
    天使の輪が光つややかなミルクティーブロンドの髪に、白く真珠のように透き通った肌、空をそのまま落とし込んだような瞳、つんとした綺麗な形の唇は艶々と魅惑的である。彼はこの外見が人々を魅了することは理解している。それを活用することが特にうまい。それが本当に厄介なのだ。今自分が置かれている状況がいい例だ。
    「ねぇ、ルカ?俺と良いことしようよ」
    どこでミスタのスイッチが入ったのかは分からないが、今自分はミスタに誘惑されていた。ツーっとミスタの細く長い指が怪しく俺の太ももをなぞる。こそばゆい感触に背筋がぞくぞくするが、顔に出ないように必死に堪える。何をするんだと非難を込めて睨んでも、ミスタはただ微笑むだけだ。そして今の彼のほほえみはそれだけで、男をうんと頷かせてしまうくらいの力があった。だがしかし、ここで頷けばマフィアのボスとして、1人の男としての沽券に関わる。嫌だと首を振れば、駄々をこねる子供をなだめすかすような目で見られた。
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    Lei

    DOODLE🖊が死んだ後の👹の話(👹🖊)
    またいつか出会うまでアイクが死んでから何もする気が起きなかった。2人で暮らしていた家は、片づけもせずそのままの状態だった。アイクはいないのに、アイクのいた痕跡だけが残る家は寂しくて静かだった。そんな2人が暮らした家で、1人で何もせずに過ごす。リビングのソファーでただ座って1日過ごす。埃がつもりはじめているのは分かっていたけれど指一本動かす気にはなれなかった。このままではいけないことくらい、400年以上も生きた自分には分かっていた。しかし愛するものを失った衝撃は、自分を惰性でしか生きられなくした。

    そんな消えない喪失感を抱えたまま過ごしていたある日のこと、死んだはずのアイクから手紙が届いた。ピンポーンと呼び鈴が鳴り、アイク・イーヴランド様からのお手紙ですという配達員の声にソファから慌てて立ち上がった。そうやって受け取った封筒の中には綺麗だけど少し癖のあるアイクの字で“ちゃんとご飯を食べなさい”と書いてある一筆箋が入っていた。最初は意味が分からなかった。だけどアイクが言うならしょうがないなと思って、久しぶりに料理をした。食材を買いに、近くのスーパーに買い物に行った。そうして作ったのはアイクが好きだったハンバーガー。パンは出来合いの物だが、パティはちゃんと作った。アイクが死んでから、人外であることをいいことに食事を取っていなかった。久しぶりの食事は美味しかったが、それでも一緒に食べる相手がいないことに胸が痛んだ。
    1996