二本の青き槍 天正元年(一五七三年)。
陽光をうつし輝く水面をふたりは半刻ほど見つめていた。
「…さて、茶屋でも寄って帰るか」
やがてひとりは腰を上げ、いそいそと歩き出す。隣に座っていたもうひとりも立ち上がりそれに続く。
琵琶湖。
近江国の中心に存在する湖の名である。その規模は小国ひとつ分に匹敵し、内陸地に突如あらわれた海かと見紛うほどであった。
ここから東に位置する今浜の町を長浜と改め、湖畔への築城を企てる新たな領主がふたり。
「水門を作って、船で直接城に出入りできたら面白いと思わねえか?」
軽い足取りで熱弁をふるうは藤吉郎。それを横目にもの言わず首を振るは秀千代。
〝秀吉〟と称された、織田信長配下の武将たちである。
「ん? なんだ?」
ふたりは、茶屋の前で互いの服を掴み怒鳴り合う少年たちの姿を認めた。
「相撲で勝ったほうが団子奢るって言ったろ!」
「馬鹿ぁッ! 金足りねえのに奢れるかよ!」
一人は藤吉郎と同じか少し小さいほどの背丈で、半月型の鋭い目をしている。もう一人は彼より頭半分ほど低い背にどんぐりまなこ。二人とも齢は十を少し越えた頃か、顔つきに幼さを残している。
「喧嘩かぁ…」
それを見て藤吉郎は何か閃いたようにポツリと呟き、目的地への足を少し早めた。話術を得意とする彼の瞳が幾分か輝いたように秀千代は感じた。
「じゃあ最初からそう言えよ!」
「それはだなぁ…」
「おうおうお前ら! 団子なら俺が好きなだけ食わせてやる!」
商人上がりの武士…もとい藤吉郎が、二人の間に割って入った。
「ほ、ほんとか?」
少年たちは先ほどまでの罵りあいが嘘だったかのように声を揃え、仲裁者が持つジャラジャラと音をたてる銭の袋へ釘付けとなった。予想通りの反応にニヤリとしながら話を続ける。
「ああ。ただし…」
藤吉郎は言いながら振り向き、彼のあとを追ってきた人影に指をさす。
「こいつを倒せたらな!」
「?」
秀千代は後ろを向く。誰もいない。前へ向き直し、藤吉郎のほうへ目をやる。彼の指はこちらを向いている。己でも己を指さしながら秀千代は首をかしげる。それを見てにこりと頷く藤吉郎。事情を説明しろと目で合図を送るが、相棒はまかせたと言わんばかりに片目をつぶったあと三歩ほど横にそれていった。
「二人同時にかかってこいってさ!」
「うおおおお!」
藤吉郎に煽られ、血気盛んな少年たちは興奮気味に標的へ走り寄る。秀千代は状況が呑み込めないままにハァと怠げに小さくため息をついた。
丸い目の彼が右脇腹めがけて体当たり。しかし攻撃対象はびくりともしない。秀千代は無謀な童の襟首を右手で掴み身体から引きはがすと、道路側へひょいと放り投げた。
「いってぇ!」
投げ飛ばされた少年はボトリと地に落ちると悲痛な叫び声を上げた。
もう一人の童――目つきの悪い彼はというと、突撃前に捕まっていた。相手が伸ばした左腕の手が頭を掴み、渾身の突きも蹴りも虚しく空を切っている。
「うぐぎぎ…」
虫でも追い払っているかのように手足を振り回すその様子を高いところから眺めていた秀千代だったが、突然ぱっと手をはなし、瞬時にパーから人差し指と親指で輪を作る形に変え、そして人差し指で支えのなくなった身体の額をバチンと弾いた。
「ッだっ!」
強烈なデコピンを喰らった少年は後ろによろけ、やがてドサリと尻餅をついた。幾多の戦場で屈強な兵士やあやかしを相手にしてきた秀千代にとって、彼らなど敵と呼ぶに及ばなかった。
「おいおい秀の字。未来の〝秀吉〟軍一員だ、ちったあ手加減してやれよ。大丈夫かお前ら~!」
建物の陰からことの顛末を見届けていた藤吉郎は、むすりとした表情で汗ひとつかかず衣服についた埃をはたく秀千代に一言投げたのち、潰れている二人のもとへ駆け寄っていった。
「…てなワケで、新しくここを治めることになった、俺は藤吉郎。あっちは秀の字…じゃねえ、秀千代ってんだ。領地はあれど人はおらず、有望な人材をさがしててな」
両脇にさきほどの少年たちを座らせて、藤吉郎は事情を語る。秀千代は少し離れたところに座り、背を丸めながら手元の団子を眺めている。
「そんじゃあオレたちが仲間になってやるよ! なんたってこれから最強になる男だからな!」
団子を口いっぱいに頬張り唾を飛ばしながら右隣に座る丸い目の少年は、さきほどこてんぱんにされたことを忘れたかのように自信満々で返した。
「オレは市松! そっちの奴は…」
「虎之助」
彼の言葉を継ぐ形で、左隣に座る細目の少年も団子を茶で流し込み名乗る。
「あいつに勝ち逃げされたくないから俺も一緒に行く。そしていつか倒す」
「ははは。将来が楽しみだ」
限界まで口角を上げて返す藤吉郎をよそに、話題にのぼった勝者は迷惑そうに顔を曇らせた。
「市松に虎之助! よろしくな。みんなで強くなってあいつを倒そう!」
藤吉郎の両の手が二人の背中を同時に叩く。
「おーう!」
童の心さえ掌握してしまう相棒を眺めながら、秀千代はやれやれと頭を掻いた。
* * *
天正四年(一五七六年)。
「でぇりゃあぁぁぁ!」
「とおおぉぉ!」
長浜城内、修練場。だだっ広いそこにこだまするは、気迫に満ちた若い叫び声と、硬い木同士が激突する音。木刀を構える市松と虎之助に、相対するは城主の秀千代。
「うおおおぁぁっっ!」
先陣を切ったのは市松。中段の構えで真一文字に突進する。秀千代はそれをひらりと躱し背後に回り込むと、木刀の柄で背中を叩きつけた。
「ぐわっ!」
「らぁぁぁぁ!」
ぐしゃりと崩れ落ちた市松と入れ替わるように虎之助が上段の構えで跳び上がる。秀千代も即座に上段へ構え直し、虎之助の太刀を受ける。
「んぬぬぬぬ」
しばしのあいだ斬り結んだふたりだが、やがて虎之助が押し負け、胴に連撃を喰らう。
「うッ!」
「まだまだぁ!」
ふらつく虎之助の背後から、立て直した市松があらわれる。秀千代は虎之助に深追いせず素早く飛びずさるが、市松もそれを追い間合いを詰める。下段の構えで執拗に足許を狙う小柄な彼に、秀千代は前かがみで対する。
「ふ…」
市松が微かに笑みを浮かべた…ような気がした。
「虎之助!」
「おう!」
杞憂ではなかった。秀千代は前屈みで市松の相手をしていたあまりに、左後背へ回り込む彼が視界に入っていなかった。
即座に声のした方へ顔を上げると、虎之助がふたたび上段の構えで刃を振り下ろさんとしていた。前方に市松。後方に虎之助。回避のすべは残されていない。
「いくぞっ!」
「喰らえ!」
「――ッ!」
鈍音が修練場に響き渡った。
「秀の字ぃ〜。角は反則だぞ、反則」
登場の機会を伺っていたかのようにもうひとりの城主がひょこりと顔を出す。
市松からの攻撃を右手に持った木刀で、虎之助からの攻撃を左腕で受け止め、秀千代は倒れずに立っていた。秀千代は人とあやかしの混血ゆえかそれぞれの姿に変化することができるが、感情が昂ぶったときや規格外の腕力を必要とするときなどは、人の姿へあやかしの角だけが無意識にあらわれてしまうことがある。ハッとして頭上をまさぐると、硬いものが手に触れた。防御に必死になるあまり出ていてしまったらしい。
「ってことは俺たちの勝ちだ」
「藤吉郎様!」
市松と虎之助は木刀をさきほどの対戦相手に放り投げ、握り飯が盛られた皿を抱える藤吉郎のもとへ駆けていった。
「そろそろ腹が減る頃だと思ってな」
「聞いてくださいよ藤吉郎様。あの鬼が〜」
「あっ! オレのほうが先だぞ!」
「ははは。二人とも秀の字とやりあった後の割には元気じゃないか?」
「たった今元気になりました!」
「藤吉郎様が来たからな!」
じゃれあう三人を眺めながら木刀を拾い上げ壁際に寄せる秀千代。こちらへは藤吉郎と一緒に来ていたらしい無明が向かっていた。手ぬぐいを掛けた水桶を差し出しながら彼女は薄笑いを浮かべる。
「何、あいつらから鬼って呼ばれてるの? ピッタリじゃない」
濡らした手ぬぐいで拭いた顔はひどく顰められていた。
「というか、そのままね。子供相手なんだし少しは手加減してあげなさいよ」
無明の言葉に秀千代は首を左右に振り俯く。
「…ま、でもあいつらなら『馬鹿にすんな! 本気でやれ!』とか言いそうだけど」
秀千代は誰かへ何かを教えることと手加減をすることが苦手だった。出来ない、と表現したほうが適当かもしれない。
市松と虎之助へは外部から招いた道場の師範が武芸を教えているが、不在時は秀千代が彼らの面倒を見ていた。その容赦のない指導――などとは到底呼べたものではなかったが――により弟子たちが負傷しておりまともな稽古がつけられぬ、と師範から苦情が入ったため『あくまで人の力だけで戦うこと』を条件とし相手をすることとした。戦場に人もあやかしもないと思う秀千代だったが、ここは戦場ではないというのが向こうの言い分である。双方の勝数はほぼ同じであったが、秀千代が負ける時は決まって『あやかしの力を使ったことによる反則負け』であった。
秀千代はハァと小さく息を吐き、握り飯を頬張りながら頭を撫でられている二人へ目をやった。初めて会ったときから三年ほどが経ち、成長期であることも相まってずいぶんと大きくなった。藤吉郎よりも小さかった市松はそれを越え、虎之助にいたってはあと数年もすれば秀千代に並び立ちそうなほどである。剣を交えた際の覇気も立派なもので、元服し武士として戦場を駆けまわることになるのも時間の問題だろう。
「よーし! じゃあ今日は俺も頑張っちゃおうかな!」
「やったー!」
「藤吉郎様には負けません!」
「ま、待て。一人づつかかってこいよ、二人同時は駄目だからな!」
しかしそんな彼らも藤吉郎の前ではただの童であった。無邪気に笑い、木刀でつつき合い走り回る三人の姿は師匠と弟子、主君と小姓…というよりも父と子のそれに近いようであった。
(子にだけはどうも恵まれんようだ…)
かつて放たれた言葉が秀千代の頭を掠めた。
* * *
天正七年(一五七九年)。
「…しかし、暇だな」
「兵糧攻めだからな」
中国地方攻略を命じられた〝秀吉〟軍は播磨国・三木城を囲んでいた。
昨年の石山本願寺での戦いで大量の霊石を手に入れた藤吉郎だったが、それらを戦場へ投入することなく、また彼自身も戦場に赴くことなく大坂に残っている。代わりといってはなんだが、と彼が寄越したのが先日元服した市松と虎之助――改め福島正則と加藤清正――であった。
「藤吉郎様がいればな~、敵の城に乗り込んで城主とパパッと話つけて戦もすぐ終わるのに」
伸ばし始めた髭を掻きながら正則が呟く。
「そううまくいかないのが戦ってものなんだろ」
束ねた髪に指を絡ませながら清正が返す。
「ま、交渉が決裂して野戦になってもオレが敵を全部倒せば勝ちだしな」
「どうだか。あの鬼に勝ててもないのに」
「それは清正もだろ」
「俺は正則と違って最強とか言ってないから」
「うるせえな~。オレは誰よりも強くなって藤吉郎様にほめてもらうの」
「まあ、藤吉郎様にほめられたい気持ちはわかるけど」
三木城へは兵糧攻めが行なわれた。城を囲み糧道を断てば、城兵が飢えるのを待つのみである。〝秀吉〟軍の半数はあやかしが占めており、無理に攻め込まずとも外から睨みを利かせるだけで敵を恐怖に陥れられるだろう、霊石の節約にもなるし――というのが藤吉郎の目論見であった。その通りに、いくらかの小競り合いはあるものの大きな合戦に発展するようなことはなかった。包囲兵たちは周辺の偵察や見回りばかりで暇を持て余しており、二人も例に漏れず本陣を警備しながら雑談にいそしんでいるが、戦働きの機会がなく残念がっているようでもあった。
「なんなら今やってみるか? あいつに勝てるかどうか」
正則は無造作に積まれている竹束から力まかせに竹を二本引き抜き、ドンと肩に担いだ。
「暇潰しにはいいかもな」
清正も同様に竹を手にすると、二人で陣のほうへ向かってゆく。
「おい! 勝負だ勝負!」
「?」
正則が乱暴に陣幕を開くと、中では薙刀鎌の手入れをしている無明と、ドングリを潰しながら木霊に何か教えを乞うている秀千代が座していた。
「外に出ろ!」
投げつけられた竹に驚いて木霊は姿を消してしまったが、秀千代がすんでのところでそれを受け止めたため衝突は免れた。
「遊ぶのもほどほどにしときなさいよ」
愛用の武器から視線を外さず声を放つ彼女へ、秀千代は立ち上がりながらため息で返事をする。
彼らが陣を出て間もなく、周囲の柵や楯が破壊されているであろう轟音とともに正則の悲鳴が一帯を包み込んだ。
「…ため息つきたいのはこっちなんだけど」
椀からおそるおそる顔を出した木霊と目を合わせながら無明は頭を抱える。その耳へ清正の悲鳴も届くことにそう時間はかからなかった。
* * *
慶長三年(一五九八年)。
秀千代は走っていた。
「虎退治の次は鬼退治…か」
京、醍醐寺。
鎧に身を固め槍を担いだ二人の男が立ちはだかる。
「久し振りだな」
「てっきりくたばっちまったかと思ってたぜ」
己のことを鬼と呼ぶその顔に秀千代は覚えがあった。十年か、二十年か。武士の将に相応しい髭鬚をたくわえ、一人は顔に大きな傷まで作っている。ずいぶんと立派になったものだ。
福島正則。
加藤清正。
天海から話は聞いていた。こたびの宴では『七本槍』が藤吉郎を警護している、と。
天正十年(一五八二年)、本能寺で信長を喪った織田家のゆく先をめぐって対立した藤吉郎と柴田勝家は翌年、近江国・賤ヶ岳で衝突した。そこでの戦いで功を挙げた藤吉郎配下の七人の武将…彼らの総称が『七本槍』であり、正則と清正もその一員らしかった。なお、敗北した勝家は自身の居城である北ノ庄城に逃げ込むが、その後に関して秀千代は当事者であるため顛末を他人から語られるまでもない。
「しかしまあ、よくもぬけぬけと来たもんだな」
正則が槍の石突でガッと地を叩く。咄嗟に秀千代は刀の柄に手をかけるが歩を進めてくる気配はなかった。正則は続ける。
「おまえがどこで何をしていたかは知らんが、オレたちは藤吉郎様のそばでずっと戦ってきた。四国、九州、関東に…藤吉郎様のゆくほうゆくほうへついてまわって戦功を挙げた。今じゃいっちょまえに城持ち大名だ。でも藤吉郎様は、いつもどこか遠い目をして言っていた。秀の字がいればもっと早く戦が片付いたのに、もっと早く天下人となることができたのに、と」
「俺が異国で虎を狩って藤吉郎様に献上したときもそうだった。お前さえいれば虎だけじゃなくあの国ごと手に入れられたのに、そうすれば日ノ本なんかお前にくれてやったのに…とな」
次いで清正も口を開く。淡々とした口調には怒りの感情がたしかに感じられた。
「おまえが藤吉郎様のそばに居てやれば、藤吉郎様はもっと笑顔を見せてくれたはずだ。居もしないおまえのことを考えて悲しむこともなかった。藤吉郎様にあんな寂しい思いをさせたおまえをオレは許さない」
秀千代には藤吉郎の気持ちが理解できなかった。これだけ慕ってくれる家臣たちがいながら、何故自分にこだわるのか。日ノ本を掌握し富も名誉もほしいままにしている彼が、何故自分を必要としているのか。わからなかった。
(あやかしのお前には分かんねえか)
――いつだったか、そんなことを言われた気がした。自分は人ではないから人である藤吉郎の気持ちがわからないのだろうか。ならば――
秀千代は腰の左右に帯びた刀を抜き放つ。
――直接訊きに行くしかない――
「昔話は終わりってか」
正則が嘲笑を浮かべ槍を中段に構える。
「いつかお前を倒すと言ったこと、今ここで果たさせてもらう」
清正は睨みながら上段に構える。
秀千代は正則のほうへ、清正のほうへと順に視線を投げたのちに小さく頷くと、それに呼応するよう彼らは踏み出す。
「二人同時にかかってこいってか!」
「後悔しても知らんぞ!」
四つの刃が同時に宙を舞った。
* * *
気の早い三日月が顔を出し始めていた。
「清正ぁ」
「なんだ」
嗄れた声で二人は声を交わす。
「おまえ、手ぇ抜いたんじゃないだろうな」
「そんなわけないだろ。宴に不似合いな侵入者は全て殺せって、藤吉郎様からの命だったし」
「だよな」
「ああ」
「負けちまったな」
「負けちまった」
「怒られるかな」
「怒られるだろうな」
大の字になって空を見上げる。秀千代に完膚なきまでに叩きのめされた彼らは、そうすることで精一杯だった。
「……」
「……」
「…いいよな」
少しの沈黙を挟んで正則が口を開いた。
「藤吉郎様と花見。しかも特等席で」
「ああ。思い出話を肴に酒飲んだりして」
「藤吉郎様、元気になってくれるかな」
「大丈夫だろ。あれほど待っていた奴が会いに来たんだから。それに…」
重い首を回転させ、やっとの思いで正則のほうへ顔を向けると、清正はフッと微笑を投げた。
「『最強』より強い奴がそう何人もいていいのか?」
「ハッ、まあそうだよな」
つられて正則も笑みを返す。
現在の藤吉郎は文句なしの最強である。しかしそれが、彼自身の力のみによるものではないと気付かない二人ではなかった。
「それにしてもツノは反則だろ反則」
「急に本気出しやがって」
「ははははははは」
「ははははははは」
痛む傷口を押さえながらしばらくの間二人は笑いあった。
風に乗った花弁が乾きはじめた赤褐色の墨液に彩りを添えている。
「…武運を」
ポツリと零されたその言葉は、誰に向けられたものであったか。
夜闇はすぐそこに迫っていた。
【終】