紙魚自陣小説「それでは今回、良部賞の最優秀賞に輝いた『月裏荘の彼ら』の作者、月野亜裕夢さん。そして優秀賞に輝いた『マジェンタ』の作者、衣川箔さんのご登壇です！」

この声に一歩踏み出すと、普段履くことのない綺麗に磨き上げられた革靴の音がカツンと会場に響く。恐ろしい程の静寂と一身に向けられる視線の群衆に心臓が軋むように跳ねているのが自分でもわかる。ひたすら心臓を落ち着けるように、革靴の均等に結ばれた蝶々結びを見ていると、少し前から「大丈夫っすよ～」と気軽な声がして、その声に思わず手にきつく力を籠める。すると客席からざわりと困惑の声が上がる、だって仕方ないじゃないか

「あら…！ふふ、それではお二人に盛大な拍手を！」

司会の女性の笑顔に促され戸惑いつつも拍手が沸き起こる。その音に包まれながら、俺は共に賞を受賞した衣川箔の手を握り、授賞式の舞台に立っていた。

提到情侶會一起做的運動「黑田先生，有件事我一直想問您。」
「嗯？怎麼了？」
「不做愛嗎？」
「嗯、嗯嗯？」
「我想和黑田先生做愛。」
「你還真是直接啊。」
「黑田先生沒有這樣的打算嗎？」
「呃、不——啊我想說不是沒有，只是那個、主動呃——」
「您是指位置吧，我可以在下。」
「欸？」
「我已經預先準備了，生理方面。」
「等、等一下，很辛苦吧！我不希望讓白坂痛苦甚至受傷啊——」
「您過去和異性交往時沒有經驗嗎？」
「呃，有是有。」
「雖說因人而異，進行性愛時不論被動方的生理性別，必然會造成肉體的不適感；不過對於伴侶，此類行為偏向尋求心靈方面的滿足。」
「這我有聽說過……」
「當然，事前準備的充分與否相當大程度左右結果。」
「……那為求公平，位置輪流交換吧？」

觀測者與戀星群——未來side/佐藤晃樹<25>
「——萬分感謝兩位貴客，期待兩位下回再度蒞臨敝飯店。」
伏跪在地的幸姊說完換回正座姿態。
「我們才是要感謝你們，不論餐點、設施還是服務都無可挑剔。」阿廣點頭回禮。
「謝謝您們！」
當阿十彎下腰的瞬間，幸姊連忙上前阻止。
「唉啊，您多禮了。」
「那個、真的很謝謝飯店的大家對我們這三天的照顧。」
「能服務兩位是我們的榮幸。」
兩人以能夠入選時尚雜誌排行的完美笑容相互致意。
「隨時歡迎你們喔～不管用電話還是發LINE給我都行～！」我對阿廣與阿十眨眼。
「對客人態度不可那麼輕率。」幸姊壓低聲音外加捏了我的手臂訓斥。
「兩位若是需要帶上伴手禮，相當推薦到敝店一樓大廳販售部選購，都是本地老字號店家的熱銷商品；假如需求量較大，敝店也能協助代訂並且宅配到府。」