ベッドの上で寝返りを打って、何にもぶつかることなくシーツに触れた腕にパチッとスイッチが切り替わるように目を覚ました。
ぬくぬくとした毛布の中には俺一人きり。腕を伸ばして枕元に置いてあるスマホを手に取り顔の前で電源を入れた。パッと明るくなる画面に思わず目をつむり、そうっと細めた視界で表示される時刻を確認する。
「ええ……まだ昼にもなってないじゃん……」
昨日は夜更かししたからもっとゆっくり眠るつもりだったのに。カーテンの隙間から入り込む日差しは部屋をほの明るく照らしていた。
ようやく画面の明るさに慣れてきたから目を薄く開き、すいすいと指先を動かしてSNSをチェックする。いくつかの投稿に反応してからアプリを閉じ、今度は連絡先の一覧を表示させた。
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