新木家 涼と悠真の出会い桜舞う春の季節に,旅に出ようと考えた。
学校という、つまらない場所に、少年は退屈していた。
その退屈していた少年の名は、「川崎悠真(かわざき ゆうま)」。
悠真には学園生活というものが合わないらしく、学園生活を辞め、旅に出てギターの弾き語りを街を渡ってお金を稼ごうとしていた。
「でも、そんなに世間は甘くないよな…」と思いつつ悠真はため息をつく。
そして、街に出て、寺見 涼(てらみ りょう)」という青年が、ギターのケースにお金を入れてくれた。
「君の演奏、今はまだそんなに上手くなくっても、すぐに上手くなると思うよ。これは応援代。」
「ありがとうございます」と、悠真はお金を受け取った。
「こんなオレの演奏でも、喜んでくれる人がいるんだな」と、ほっとしたような気持ちになる。
「あ、君。名前はなんて言うの?」
「川崎悠真です。かわさきじゃなくて、かわざきです」
「悠真くんね。俺は寺見涼。これから俺の配信者グループで弾き語り配信とか、動画を投稿してみない?」
「配信ですか…いいかもしれませんね。こんな過疎ってる場所で弾き語りしても、お客さん来ませんし。」
「よし、なら契約成立だね。君、歳は?」
「19です。」
「へー、若いね。俺は21だよ。って言っても、そんなに変わらないか。」
「あの、これからよろしくお願いします!」
「うん、こちらこそ、よろしくね。人気になれるといいね。」
「善処します。」
「大丈夫。俺が人気にして、食い扶持を作ってあげるから、心配しないで。」
「何から何まで、ありがとうございます。」
「でも、頑張るのは君だからね。」
「もちろんです、わかってます!」
寺見涼(てらみ りょう)と、川崎悠真(かわざき ゆうま)の出会いの話でした。