千年紀の終りに 前日譚ガルフを見送った日は、どこまでもどこまでも青い空が広がる、晴れた日だった。
「オレが死んだからって、湿っぽいのはナシだぜ!」
生前にガルフが言っていたのを思いだす。
泣いたらもうとまらない気がして、余計な事を考えないように、思い出さないように、ギルドで依頼を次々に受けて、アイードの家にはしばらく帰ってなかった。
「あ、ライラさん、良かったー!ハンターライセンスの更新が明日までなんですけどー!」
何回目かの依頼を終えて、ギルドに戻った時に受付嬢がそう伝えてきた。更新に必要な書類は自宅だ。もちろん事前に聞いてはいたが、その頃には大丈夫になってるだろう、なっていて欲しい、と一縷の望みを託していた。…が、大丈夫ではなさそうだ…。
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