140文字のお題とSS(マルマホ)「こいつは他人を利用するくせに肝心な時に頼らないから、高熱出してても徘徊しようとするのが面倒なのサ。荊を巻きつけて動けなくすれば少しはボクに頼らざるを得ないでしょーよ」ソンナ正当化スルような言い訳で逆さ吊りにされたカラ気分は最悪ダヨォ！誰かマルクに上手な甘やかし方を教えてヤッテ！
【上手な甘やかし方】


そんなもの考えたくもないけれど、それでも一緒に過ごせた時間は悪いものではなかったと思う。「お前から言えよ」「ソッチコソ」不器用なボクらが紡いだ関係性は最後まで不器用なままで、虚言も道化も要らない。終わり方すら曖昧なままでは次に進めないから、同時に勇気を出して呟いた「「＊＊＊＊」」
【最後の言葉】


「異常気象か天変地異ダヨォ」「何の話サ？」「マルクを季節に例えるッテ話」「あー、ボクのことそんな目で見ていたのサ？」「身体真っ二つになったり目玉ポロポロする季節ナンテ思いツカナイ」「マホロアはなんとなく秋っぽいよなー」「…ソウ？」「落ち葉集めて焼き芋食いたい」「訳がワカラナイヨ」
【君を季節に例えるなら、】


「マホロア、もう待てない」「マルク、マテ！ステイ！」「無理ー！腹減りすぎてもうマジ無理、魔力啜らせるのサ！」この腹ペコ魔法使いは、いつもこうだ。もう少し合理的に生きるべきというか魔力の配分を考えるべきというか。マルクに振り回されるのは嫌いではないが、マイペースすぎるのは考えものだ
【待て、は得意じゃない】
2023/04/09----------


ただ隣にいるだけで心の隙間を埋められるような、そんな関係性が心地良かった。友人知人はそれなりにいるけれど、互いに気を遣わずいられるのは広い宇宙で２人ぼっち。プラスにできなくてもマイナスをゼロにすることならできる、それくらいで丁度良いのがボクらの距離感。不幸じゃなければそれで十分！
【幸せにはできないけれど】


いつか終わりが訪れるとしても、互いに得たものはそれなりにあったし後悔はないだろう。執着するものが、対象や形を変えていくのは生きていれば誰にでもあること。そう自分に言い聞かせてみても溢れてくるのは言葉よりも涙ばかりで、最後の最後でもう戻れないあの日々の自分は幸せだったのだと気付いた
【幸せの終わり】
2023/04/10----------


もうおしまいだ。きっと、嫌われるよりももっと酷いことになるのが目に見えた。今までの触れ合いだけではもう満足できないというのに、キミはそれ以上のことは許さないだろう。知らなければ良かった、知らないままでいたかった。こんな気持ちを自覚してしまったのは、不幸の始まりとしか言いようがない
【不幸の始まり】


「ソレ以上は許さないヨ」強めの口調でそう言われてしまえば従う以外の選択肢は他に無く、身体を起こして背中を向けたらそのまま頭を抱きしめられた。距離感も関係性も、急に変わることに臆病なままでここまでずるずる過ごしてきたけれど、やっぱりこれ以上は無理だった。次こそもっとうまくやってやる
【それ以上は許さない】
2023/04/11----------


「イタタ！ストップマルク！」「えー？」「ソンナ顔してもダメ！爪が食い込んで無理、離れて」「ボクは只マホロアのほっぺたをもちもちしたかっただけなのに……許してちょーよ」「そんな顔作っても無駄、騙されナイヨォ」「チッ」「化けの皮剥がれスギ」「ボクもマホロアみてーな手が欲しいのサ……」
【痛い】
2023/04/12----------


「なぁ、マホロア」「アトデ」「ちょっとだけ」「マルク、静かにシテテ」「なあ、」「ローアの調整中ダカラ静かにシテテって言ッタの忘レタ？」「……ちぇー」「終わったラいくらデモ付き合ってやるヨ」「いくらでも？」「アッ、今のナシ。ちょっとダケ」「言ったコトは守れなのサ！」「静かにシロ！」
【お静かに】


ひらひらと舞う花びらが降り注ぐ風景を魔術師は瞳に焼き付けるよう眺めていた。魔法使いは興味がなさそうに昼寝をしようとしていたので、綺麗な景色を見なくて良いのかと訊いたら「既に一緒に見てるから」と返された。以前の自分は景色などに興味がなかったからだろう、勿体無いことをしたと心底思った
【そうだったっけ、覚えてないや】
2023/04/13----------