えろいかもしれない「はぁっ……はぁっ…!」
そう息を荒らげながらここから出ようとするのは、僕の愛しい恋人、ルカ。
可哀想に、あんなに怖がらなくたっていいのにね。
ルカがここに来たのは丁度1ヶ月前の事。
その1ヶ月の間、ルカは太陽を浴びていない。
だって君が見るのは僕の顔だけで十分だから。
そんな愚かで可愛らしいルカにむけて僕は声をかけた。
「どうしたの?こんな時間に」
時刻は既に深夜2時。
普通なら起きているはずがない時間だ。
するとルカはこちらを振り返り、泣きそうな顔で言った。
「あ……トイレに行きたくて……」
あぁ、やっぱり君は可愛いな。
思わず笑みを浮かべてしまいそうになる口元を抑え、いつも通りの笑顔を作って見せた。
「じゃあどうして、一人で行こうとしたの?トイレの時は僕が一緒に行ってあげるからって言ったでしょう?」
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