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DOODLE岳博、rdsの知らない通路を二人で歩く話。ちょっとだけ岳vsPRTSが発生した。うちの博さんは艦内をもたもた歩いてると時々PRTSが気を利かしてショートカット通路を開けてくれる。 ロドス艦内で後姿を見かけてもなかなか追いつけない筆頭と言えばドクターであったが、最近はそこに新しく炎国から来たオペレーターが加わった。
ゆったりとした別段急ぐ足取りではないというのに、見る間にその背から離される。しかも昼食時の食堂の人混みの中でさえ、あの立派な尾は誰にぶつかることもなくするすると人の間を渡っていくのだから、何か特殊なアーツでも使っているのかと疑いたくなるほどだが、本人に尋ねてみた勇気ある同僚曰く、単に人口の多い移動都市に長年住んでいたからだろうと笑顔で返されたというのだから、到底勝てる相手ではないのである。
「――だなんて言われてるらしいけれど」
「新参者の身で貴公と並ぶとは光栄なことであるな」
1734ゆったりとした別段急ぐ足取りではないというのに、見る間にその背から離される。しかも昼食時の食堂の人混みの中でさえ、あの立派な尾は誰にぶつかることもなくするすると人の間を渡っていくのだから、何か特殊なアーツでも使っているのかと疑いたくなるほどだが、本人に尋ねてみた勇気ある同僚曰く、単に人口の多い移動都市に長年住んでいたからだろうと笑顔で返されたというのだから、到底勝てる相手ではないのである。
「――だなんて言われてるらしいけれど」
「新参者の身で貴公と並ぶとは光栄なことであるな」
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DOODLE岳博ギャグ、自分のもちもちロングぬいぐるみに嫉妬する重岳さんの話。博さんずっと寝てます。絶対もちもちロングおにい抱き枕寝心地最高なんだよな…180センチのライバル 重岳は破顔した。必ず、この眼前の愛おしいつがいを抱きしめてやらねばならぬと決意した。重岳は人という生き物が好きだ。重岳は武人である。拳を鍛え、千年もの年月を人の中で過ごしてきた。けれども、おのれのつがいが重岳を模したもちもちロングぬいぐるみを抱きかかえて、すやすやと寝台の上で丸くなっていることについては人一倍に敏感であった。
「失礼、ドクターはどちらに」
「ドクターでしたら、仮眠をとると私室へ」
あと一時間くらいでお戻りになると思いますが、と教えてくれた事務オペレーターに礼を伝え、重岳はくるりと踵を返した。向かう先はもちろん、先ほど教えてもらった通り、ドクターの私室である。
この一か月ばかり、重岳とドクターはすれ違いの生活が続いていた。ドクターが出張から戻ってきたかと思えば重岳が艦外訓練へと発ち、短い訓練ののちに帰艦すれば今度はドクターが緊急の呼び出しですでに艦を離れた後という始末で、顔を見ることはおろか声を聞くことすら難しかったここ最近の状況に、流石の重岳であっても堪えるものがあったのだ。いや流石のなどと見栄を張ったところで虚しいだけだろう、なにせ二人は恋仲になってまだ幾ばくも無い、出来立てほやほやのカップルであったので。
2835「失礼、ドクターはどちらに」
「ドクターでしたら、仮眠をとると私室へ」
あと一時間くらいでお戻りになると思いますが、と教えてくれた事務オペレーターに礼を伝え、重岳はくるりと踵を返した。向かう先はもちろん、先ほど教えてもらった通り、ドクターの私室である。
この一か月ばかり、重岳とドクターはすれ違いの生活が続いていた。ドクターが出張から戻ってきたかと思えば重岳が艦外訓練へと発ち、短い訓練ののちに帰艦すれば今度はドクターが緊急の呼び出しですでに艦を離れた後という始末で、顔を見ることはおろか声を聞くことすら難しかったここ最近の状況に、流石の重岳であっても堪えるものがあったのだ。いや流石のなどと見栄を張ったところで虚しいだけだろう、なにせ二人は恋仲になってまだ幾ばくも無い、出来立てほやほやのカップルであったので。
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DOODLE岳博、いちゃいちゃギャグ。寒い日に一緒に寝る姿勢の話。岳さんが拗ねてるのは半分本気で半分はやりとりを楽しんでいる。恋に浮かれている長命種かわいいね!うちの博さんは岳さんの例の顔に弱い。「貴公もまた……」
などと重岳に例の表情で言われて動揺しない人間はまずいないだろう。たとえそれが、冬になって寒くなってきたから寝ているときに尻尾を抱きしめてくれないと拗ねているだけであったとしても。
彼と私が寝台をともにし始めてから季節が三つほど巡った。彼と初めて枕を交わしたのはまだ春の雷光が尾を引く暗い夜のことで、翌朝いつものように鍛錬に向かおうとする背中に赤い跡を見つけ慌てたことをまだおぼえている。それからほどなくして私の部屋には彼のための夜着がまず置かれ、タオルに歯ブラシにひとつまたひとつと互いの部屋に私物が増えていき、そして重ねる肌にじっとりと汗がにじむような暑さをおぼえる頃には、私たちはすっかりとひとかたまりになって眠るようになったのだった。彼の鱗に覆われた尾にまだ情欲の残る肌を押し当てるとひんやりと優しく熱を奪ってくれて、それがたいそう心地よかったものだからついついあの大きな尾を抱き寄せて眠る癖がついてしまった。ロドスの居住区画は空調完備ではあるが、荒野の暑さ寒さというのは容易にこの陸上艦の鋼鉄の壁を貫通してくる。ようやく一の月が眠そうに頭をもたげ、月見に程よい高さにのぼるようになってきた頃、私は名残惜しくもあのすばらしいひんやりと涼しげな尾を手放して使い古した毛布を手繰り寄せることにしたのだった。だが。
2030などと重岳に例の表情で言われて動揺しない人間はまずいないだろう。たとえそれが、冬になって寒くなってきたから寝ているときに尻尾を抱きしめてくれないと拗ねているだけであったとしても。
彼と私が寝台をともにし始めてから季節が三つほど巡った。彼と初めて枕を交わしたのはまだ春の雷光が尾を引く暗い夜のことで、翌朝いつものように鍛錬に向かおうとする背中に赤い跡を見つけ慌てたことをまだおぼえている。それからほどなくして私の部屋には彼のための夜着がまず置かれ、タオルに歯ブラシにひとつまたひとつと互いの部屋に私物が増えていき、そして重ねる肌にじっとりと汗がにじむような暑さをおぼえる頃には、私たちはすっかりとひとかたまりになって眠るようになったのだった。彼の鱗に覆われた尾にまだ情欲の残る肌を押し当てるとひんやりと優しく熱を奪ってくれて、それがたいそう心地よかったものだからついついあの大きな尾を抱き寄せて眠る癖がついてしまった。ロドスの居住区画は空調完備ではあるが、荒野の暑さ寒さというのは容易にこの陸上艦の鋼鉄の壁を貫通してくる。ようやく一の月が眠そうに頭をもたげ、月見に程よい高さにのぼるようになってきた頃、私は名残惜しくもあのすばらしいひんやりと涼しげな尾を手放して使い古した毛布を手繰り寄せることにしたのだった。だが。
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DOODLEくっつく前の岳博、お兄ちゃんが自分の鱗を博にプレゼントした話。ニェンさんがとてもいっぱい喋ります。弊博とニェンさんは付き合いの長いマブです。無自覚に外堀囲い込まれてくれ~~~~~りゅうのうろこ「ああ、ドクター。いいところに」
古今東西、こう呼び止められて『いいところ』だったためしはないのだが、今回ばかりはドクターでさえ足を止めざるを得なかった。なにせそう呼びかけてきた相手が重岳であったからだ。長身でゆるく歪曲した角を持つ炎国出身のオペレーターは、ドクターが振り返ったのを見てにこりとその長い尾を揺らめかせた。それが彼なりの、親しみを込めた挨拶なのだと気がついたのは彼がロドスに来てそう間もない頃。甲板から下の回廊を通る彼に手を振ったら、気がついてくれた彼がしっぽごとひらひらと振り返してくれた様子がどうにもかわいらしく見えてしまって、それからというものドクターは密かに彼を見かけることを楽しみにしているのだった。
3407古今東西、こう呼び止められて『いいところ』だったためしはないのだが、今回ばかりはドクターでさえ足を止めざるを得なかった。なにせそう呼びかけてきた相手が重岳であったからだ。長身でゆるく歪曲した角を持つ炎国出身のオペレーターは、ドクターが振り返ったのを見てにこりとその長い尾を揺らめかせた。それが彼なりの、親しみを込めた挨拶なのだと気がついたのは彼がロドスに来てそう間もない頃。甲板から下の回廊を通る彼に手を振ったら、気がついてくれた彼がしっぽごとひらひらと振り返してくれた様子がどうにもかわいらしく見えてしまって、それからというものドクターは密かに彼を見かけることを楽しみにしているのだった。