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    #twst小話@村川

    twstSmallStory@Murakawa

    🪦村川🪦

    MAIKINGイド監に挑戦しようと思って躓いてる書きかけ三人は「なかよし」


    立てば上品座れば紳士、歩く姿も擬態済み。お触り禁止の確信犯、咬魚の片割れジェイド・リーチ。
    立てば気紛れ座れば暴君、歩く姿は破壊神。誰が言ったか愉快犯、咬魚の片割れフロイド・リーチ。
    決して善良とは言えないNECの生徒が口を揃えて唱える言葉。
    『リーチ兄弟(あいつら)には関わるな』
    脅しに暴力なんでもござれ、証拠隠滅どんとこい。気に入られても疎まれてもどちらも末は地獄行き。厄介極まりないこの兄弟に最近捕まった運のない人間といえば、誰もが口を揃えてオンボロ寮の監督生の名を挙げる。
    弟のリーチに後ろから抱きつかれ「小エビちゃーん!」と絞めあげられているその姿。おやおやフロイド、手加減しないと監督生さんも苦しそうですよ。と口を出すものの手助けをする気配は微塵もなくにこにこと眺めているだけのリーチ兄。男子校で唯一の異性である彼女を双子が気に入っておもちゃにしていることは誰の目にも明らかだった。同情はすれど助けはしない。弱肉強食が世の常だ。それは監督生にとって数少ない味方である友人達にも適用される。一学年上で腕力も魔力も優れているリーチ兄弟にとって、彼らは紛れもなく弱者だ 634

    🪦村川🪦

    MAIKING監のためにラップバトルをするジェの話。ぺとりさんへのお題作品。収集がつかねえ。始まる 拍動 怒涛


    監督生はスマホを所持していなかった。オンボロ寮にテレビなどはなく、この世界のあれこれは図書館で借りてきた本から情報を得ていた。なので最新のヒットチャートや流行りの服やトレンドなどは全く知らず、ケイトやエースから話を聞いたりたまにスマホを借りて映像を見るなどするくらいであった。
    そんな生活が、学園長からスマホを支給されたことで一変した。
    まずはケイトから是非にと勧められたマジカメの登録。次いで学園生活で縁ができた人物をフォロー。大まかな使い方を教わり、数件の投稿や検索なんかも少しだけ自分でできるようになってきた頃、その衝撃的な出会いは訪れた。

    「エース! デュース! ヒプノシスロッドって知ってる!?」

    会うなり顔を紅潮させてスマホを突き出してきた監督生に、顔を見合わせてマブの二人はそれぞれ口を開く。
    「そりゃー知ってるに決まってるっしょ、今一番勢いあるグループだもん」
    「僕はあまり音楽は聞かないが、名前はよく聞くな。母さんが好きだと言ってたのは確か…Snディビジョン? とかなんとか」
    「何枚かMD(ミュージックディスク)持ってるけど、貸してやろうか?」
    「本当 1764

    🪦村川🪦

    MAIKINGアズ監書きかけ恋と病熱


    ああ、これは夢だと自覚した。
    夢の中で夢だとわかる夢、いわゆる明晰夢というやつだ。己の現状が腑に落ちた。なにせ今目の前にいるのは、可愛らしい白の洋服に青のスカートを翻し、にこやかな笑顔の監督生さんだ。これが夢でないというなら一体何なのか。僕の前でそんな姿を見せることなどあり得ない。僕と彼女は……どう好意的に見積もっても知人以上友人未満で、普段男装をして過ごしている彼女がこんな風に女性らしいお洒落をして出かける相手に僕を選んでくれるとはとても思えない。
    キリ、と喉元が痛んだ。
    どうせ夢なら自分の都合のいい展開になってくれないだろうか、と思った瞬間に、夢の中の彼女が声を発する。
    「アズール先輩、早く行きましょう!」
    差し出された手を握った。柔らかく温かいそれは存外強い力で僕をどこかへと引っ張っていく。どこへ向かっているかわからないまま、ひたすら足を動かした。
    周りの景色が変化する。学園の廊下、オクタヴィネル寮の入り口、温室、教室に入ってモストロ・ラウンジから出る。鏡の間を通ってグラウンドに着いた頃、ひたすら前を見つめて歩いていた彼女が振り返ってにこりと微笑んだ。
    頬が熱くなる 6387