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    あける

    種熱が再燃したためイラストを描き始めた初心者🔰種箱推し/ディアミリ/サイメイへの愛が重め❤

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    あける

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    コーディなのか疑わしいほどアホで変態なディアッカのお話
    なんでも許せる方向けのディアミリです。

    ##ディアミリ

    脱げないパイスー「あー…まいったな」
    ディアッカ・エルスマンは、更衣室のベンチに腰を下ろし唸った。
    オーブ軍との模擬モビルスーツ戦が終わり、来賓用更衣室に戻ってきた彼は、パイロットスーツの前を開け、いつも通りにそれを脱ごうとしていた。
    ところが。
    いくら袖を引っ張っても腕にパイロットスーツが張り付いて、引き抜けないのである。
    MS用のパイロットスーツ、通称パイスーは、特殊素材でできたオーダーメイド宇宙服である。
    各人の体型を細かく採寸して作られており、パイロットの身体を外的な危険から守れるよう、破れにくく体にフィットするように出来ている。
    パイロットの動きを妨げない程度の伸縮性はあるが、正直脱ぎ着はあまり楽ではない。
    アカデミーの頃はその着脱をいかに早くできるか、同期たちで競いあったりもしたものである。
    通常、パイスーの下には軍支給のアンダーウェアを着る。
    密閉されたパイスーの中で汗を吸収し、不快感を軽減するためであるが、パイスーが直接肌に触れない分、適度な摩擦が生じ、その着脱をしやすくするためにも、アンダーウェアの着用は必須なのである。
     ディアッカはこの日、午前中の模擬白兵戦に指揮官として参加していたのだが、炎天下の野外に立っていたためひどく汗をかいていた。
    べちょべちょとアンダーウェアが肌に張り付くため、午後のMS戦に向けてそれごと隊服を脱いだのだが、脱いだ後で替えを宿に置いてきていたことに気がついた。
     普段なら、イザークなり、隊員なりに借りるところなのだが、連日の激務とオーブへの移動とで疲労が蓄積しており、さらに強烈な日差しを浴びて頭が正常に働いていなかったディアッカは、汗を拭いただけの素肌に、何気なしにパイスーを着用したのであった。
    (イザーク呼んで手貸してもらうか…)
    隣の更衣室にいるであろうイザークに声をかけようと立ち上がったとき、
    コンコンコン
    「エルスマン大尉、お着替えは終わりましたか?」
    ドアの外から自分を呼ぶ声がした。
    思わぬ助け船が来た、とディアッカは目を輝かせた。
    「ミリアリアか!…わりぃ、ちょっと入ってきてくんねぇか?」
    ドアに向かって声をかけると、おずおずとそのドアが開いた。
    オーブの軍服を纏った恋人のミリアリアが、ドアの隙間からそうっと顔を覗かせる。
    「ディアッカ、まだ着替えてなかったの?そろそろ懇親会の会場に移動する時間だけど…」
    ディアッカの姿を見るなり、ミリアリアは怪訝そうに尋ねる。
    「うん、ちょっと手間取ってて。悪いけどさ、これ、脱がしてくんない?」
    「なにそれ、どういう意味…?」
    ミリアリアは益々怪訝そうに言った。
    「アンダーウェア着ないでこれ着たら、肌に張り付いちゃってさ。どうにもこうにも自力じゃ脱げないんだわ」
    「え…ばかじゃないの?」
    ミリアリアは苦笑いを浮かべながらディアッカに近づき、ディアッカの右袖を思いっきり引っ張った。
    「いてててて…」
    皮膚が持っていかれるような痛みが走る。
    「あ、ごめんなさい」
    ミリアリアが慌てて手を離した。
    「普通には脱げそうにないのね…あまり時間もないのに」
    そう言って、ミリアリアは「何かないかしら」とつぶやいた。
    「手っ取り早く、ハサミ入れたりしたらだめよね?」
    と可愛い顔をして至極真面目そうに無慈悲な提案をする。
    思いきりがいい彼女らしい。
    「ダメじゃねえけど、たぶん素材的に普通のハサミじゃ切れない」
    「そっか…」
    「専用の裁ち鋏はすぐ手に入らないだろうしな。あるとして、サバイバルナイフなら、いけるかも知れないけど」
    「それだと、あんたの肌傷つけちゃうんじゃない?」
    ミリアリアは困ったように唇を尖らせた。
    そしてあたりをぐるりと見回す。
    来賓用の更衣室のため、調度品はあまり置いていない。
    ミリアリアはくるくると部屋を歩き回り、はたっとシャワーブースの前で立ち止まった。
    「ねぇ、ちょっとぬめらすのはどうかしら?取れなくなった指輪を外す要領で」
    彼女がディアッカを手招きする。
    シャワーブースの戸を開けると、棚にお目当てのソープ類が置いてあった。
    「これ塗ってみるってこと?」
    「そう。ものは試しでしょ?脱げたら体もコレも洗えば済むことだし、やってみる価値はあるんじゃない?」
    そういうとミリアリアは、上着を脱いでそれをベンチへほうり投げた。
    夏季仕様の半袖のトップスと、白く細い腕があらわになる。
    ミリアリアがご丁寧に靴まで脱ぐと、二人で入るにはあまり余裕のないシャワーブースに、共に狭苦しく入り込んだ。
    ミリアリアはボディソープのポンプを数回押して手のひらに広げると
    「前、少しあけてちょうだい」
    とディアッカにパイロットスーツの首元を広げるように促した。
    彼は言われるままに襟元をグイっと広げ、前屈みになる。
    そこにミリアリアの細い指が滑り込み、首筋から右肩、右肩から上腕、そして背中へと肌との隙間を広げるようにボディソープを塗り広げていった。
    ひんやりとしたソープが張り付いていた生地と肌との間に入り込み、わずかに空気の層ができたような感覚がした。
    と、同時にずくんっと下半身の疼きを覚えた。
    ミリアリアにぬちょぬちょと触られて、心拍数も上がってきている。
    「これでどうかしら?一度引っ張ってみましょ」
    そういうと、ミリアリアは指先でディアッカの右手首とパイスーの隙間にもソープを塗り付ける。
    「お…おう」
    ミリアリアが右袖を引っ張るのと同時に、ディアッカは左手で右側の肩口を剥がすようにしながら、右腕をそろりと引いた。
    先ほどまでぴたりと張り付いていたパイロットスーツが、ぬるりと動いたかと思うと、するすると腕が抜けた。
    「やったぁ!」
    ミリアリアがぱちんと両手を叩いた。
    「うまくいったわね、じゃあ反対も」
    そうして彼女はまたボディーソープを何プッシュかして、今度はディアッカの背中の左側から、左肩、左上腕へと塗り進めた。
    ミリアリアの滑らかな指がディアッカの肌を撫でるたび、ぞくぞくと熱いものが込み上げてくる。
    こんなことを言ったらミリアリアに張り倒されるだろうが、優しく愛撫されている心地で気持ちがいい。
    「塗れたわ。さぁ、さっきみたいに腕抜いてみて」
     こうして、ようやくディアッカの上半身は窮屈なパイスーから解き放たれた。
    「ありがと、ミリアリア。すげぇ解放感」
    汗とボディーソープとでギトギトしてはいるが、とても清々しい気分だ。
    「よかったわ」とニコニコしていたミリアリアだったが、ふっと顔が曇り「ねぇ…」と一つの疑問を口にした。
    「…あんた、さすがに下はアンダー穿いてるのよね…?」
    ディアッカは後頭部を搔きながら照れ笑いをした。
    「へへへ。パイスーってさ、空気通さないはずなのに、普段穿いてるもんがないと何故かすーすーするのな。お尻はちょっと擦れた気がするし」
    下は穿いておこうか迷ったのだが、一度試してみたかったのだ。
    裸にパイスーを。
    「ちょ…ば、ばっかじゃないの!」
    「しかもさ、いまアソコが張り詰めてて、よりぎゅうぎゅうにひっ付いてるから、このまま下脱ぐのも手伝ってくんない?」
    明らかに通常とは形状が変わっているパイスーの下部に目をやったミリアリアは、ぎょっとして顔を真っ赤にした。
    シャワーブースから飛び出そうとして、回れ右をしたミリアリアを、ディアッカは捕まえて後ろからシャワーブースの壁に縫い止めた。
    「…ね、ミリィ?下も塗って?」
    ディアッカがわざと耳元で甘くささやくと、ミリアリアは耳まで真っ赤にし
    「じ、自分でやればいいじゃない!手は自由なんだし!」
    と壁を向いたまま言った。
    後ろから見ていても、恥ずかしがるその姿があまりにも可愛くて、ディアッカの中のサディスティックな一面が首をもたげた。
    「…今どこに塗るの想像して言ったの?」
    「なっ…!どこの想像もしてないわよ!」
    あからさまに動揺した様子のミリアリアに、ディアッカはふふっと笑って囁いた。
    「ミリィがさ、俺のお尻から太ももまで塗ってくれたら、すぐ脱げると思うんだけどなぁ。懇親会の時間、そろそろヤバイだろ?」
    「そ、それはそうだけど」
    「ミリィがソープ塗るの提案してくれたんだから、最後まで責任持ってやってくれると嬉しいんだけど」
    ディアッカがにやけそうになるのを堪えていると、そろりと振り向いたミリアリアと目線が一瞬絡んだ。
    ディアッカはそれを見計らったように、軽いキスを一つ、ミリアリアの唇に落とした。
    「なぁお願い。ヤッて?」
    ディアッカの懇願に、ミリアリアは根負けしたように小さくため息をついた。
    「もう、ほんとに時間ないんだからね!さっさとやるわよ」
    ふぅと覚悟を決めたように息を吐いたミリアリアは、ディアッカを押しのけて、眉間にシワをよせながらまたポンプをプッシュした。
    「うん、ありがと、アナタさま」
    懇親会には間に合わないことを確信しながら、ディアッカは愛しい人を微笑ましく眺めて言った。
    (裸にパイスー、なかなか悪くなかったな)
    ぬるぬると快感の広がる下半身を眼下に、ディアッカは心の中でそう呟いた。



    夕刻の懇親会にて。
    石鹸のにおいをぷんぷんさせながら遅れて入ってきた自軍の黒服と、小柄なオーブの女性尉官を見たイザークは、やれやれと盛大なため息をついた。
    隣の更衣室から仲睦まじい声が聞こえていたのは気のせいではなかったのだと、彼は手持ちのシャンパンを一気にあおった。

    Fin
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