高さこ♀ 学パロ「ずっと好きでした!付き合ってください!」
「よろしくお願いします」
抜けるような青空の下、一組のカップルが成立する様を川西左近はこっそり覗いていた。
「…おめでとう」
赤く染まった顔はキラキラと輝き、喜びが溢れている。
ああ、なんて幸せそうなんだろう。
「ずっと、好きって言ってたもんな〜…」
俺、好きな子ができた。
その言葉を聞いたのは一年程前だ。
長い付き合いの中でもう知らないことなんてないと思ってたのに、全く知らない表情を初めてみた。
「…そうなんだ、頑張れよ!」
そう言って肩を叩いた手が震えていたことに、彼は気付かなかった。
左近が大切に、大切に育てていた恋心が枯れていくのを感じた。
その日から、左近は良き友として彼の相談相手となった。
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