Apostle Coffin。【1】 『少女(1)』
──今日はこの辺りで……
今日はこの辺りで。
そんな幕引きする物語を幾度となく俺は読んだ事がある、後日の語られない物語であり、その後を夢見させる文章。
このチープな作品もそう締めれば夢があるだろうか。
いいや…物語としても無理があるだろう。
預言書に綴られた龍の娘と聖騎士の愛憎劇なんて二番煎じにも程がある、この人生はその中でも贔屓な醜さを図るだろう。
この物語に一番良い終幕は一言。
『そして龍は死し国は繁栄した』
唯それだけしかない…
唯それだけであって欲しい。
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予言の第六感を持つ王家はダイクロイックアイで広大な箱庭で生活する民を統治している。
この国の民に備わった第六感と呼ばれる力。
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