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    にゃんこ

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    にゃんこ

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    太宰の本気の1週間5日目

    そろそろ私は焦ってきている。
    中也が私に惚れてると思える行動が全然見えない事。顔が赤くなるが、中也は昔から私の顔に弱いので、なかなか決定打にならないと私は思っている
    「今日入れて3日で落とせる?」
    今までの行動を見返しても私が中也に惚れ直す事しか起こってない。
    私がわがままを言ったり。頑張った私を甘やかしてくれたり。デートだって結局頑張ろうとしていた私を中也が見て、いつも通りで良いと言ってくれた。
    なんならその後の私はいつも通り中也にわがままを言ったり、からかったり、なんなら甘えたりした。
    「あれ?これ……中也に惚れ直す期間になってない?」
    私はいよいよ本当にどうしようか悩んでいた。それが仕事中だったとしてもだ。そしてそんな私に国木田が仕事を押し付け(仕事をしない私に仕事を寄越しただけだが)敦くんと2人で外に出かけ、依頼人に会い、話していた。
    なんでもある人に着けられている、それがなんでなのか分からず対応に困って居るらしい。
    「これは……面倒な事になったね」
    私は依頼人、敦くんに聞こえないように呟いた、そして案の定私が依頼人と2人で出掛ける後ろを敦くんに追わせて、見えたら捕まえる作戦になった。
    依頼人は女、こんな所今中也に見られたくない、私が今、落としたいのは別なのにと思っていても仕事なので仕方なく、その人と出かけた
    『ごめんなさい』
    「いえ、仕事ですから」
    『私も彼に相談出来たら良いんですが……』
    「おや?彼氏さんがいらっしゃるのですか?」
    『はい。彼に迷惑を掛けたくなくて言えず、こんな形になりました』
    「何故言えなかったのですか?」
    『迷惑は本当になんですよ……』
    そう言って女性は下を向き唇を噛む、何やら理由がありそうだと判断して私は何も言わず話し出すのを待っていたら、ぽつぽつと話し出した。
    なんでも彼は良いとこ坊ちゃんらしく、身分の違いに悩んだが彼からの猛アタックに負けて付き合った。けれど彼の家がよく思っておらず、彼女に色々言ったりしてるのを彼が知って色々揉めたらしい、そんな彼にこれ以上迷惑かけたくないと言った
    「好きなんですね彼が」
    私が言った言葉に彼女は嬉しそうにはにかみながら私を見て言う
    『好きです。あの人以外には考えられない位には』
    そう言いきった彼女は本当に幸せそうで、いつか中也にも言って欲しいなぁと思った
    「いい事ですね」
    『ありがとうございます』
    そう笑いあって居ると私には慣れた気配、そして今は会いたくなかった気配がして思わず前を見れば、見慣れた帽子に外套、そしてこちらを見る中也が居た。私は声をかけようとしたけど今は仕事中な事を思い出した、それにこの格好のまま何を言ってもダメだと思った。依頼人が私を呼ぶ
    『太宰さん?』
    それでも私は動けずいる。そして1歩歩き出そうとした時、中也を見て私は胸が締め付けられた。
    「違う……」
    小声で言った、誰にも聞こえない声だと思う、けど中也にはわかって欲しいとわがままな事を思った、だって中也が悲しそうな顔をした。いつもの顰め面じゃなく。悲しそうな顔をした、けれどすぐに戻りこちらに歩いて来る、そしてすれ違いざま私にだけは聞こえた
    「あの話、無かった事にしよう」
    そう言われ私は中也を呼ぼうと振り向くがそれが叶わず中也の後ろ姿を見るだけ、そしていよいよ動かない私に依頼人が不思議に思い呼びかける声に答え私も歩き出した
    (中也、やだよ。無かったことになんか絶対しない。話を聞いて欲しい)
    そんな事を思い仕事をして、無事後を付ける人も見つけ、依頼を解決させた。
    『ありがとうございました』
    「いえ、何もなくて良かったです」
    『あの……』
    「なんでしょうか」
    『早く、誤解を解いて下さい』
    「………………」
    『太宰さんの大事な方なんでしょ?』
    「……いえ、そんな事ないですよ」
    『女の目は誤魔化せません。太宰さん彼を見る目違いました。それに通りすぎた彼を見る太宰さん切なそうでしたから』
    「…………」
    『きちんとお話して、誤解解いて下さい。依頼した私が言えた事ではないですが、大事な人なのでしょ?』
    「……そうですね」
    『それならきちんとお話して下さい。何もせず居るなんてダメです』
    「…………」
    『怖くても、喧嘩しても相手に伝えなくてはダメ。逃げてはダメですよ』
    「そうですね」
    そう言って私が笑えば依頼人は応援してると言って去っていった。
    「そんなの……わかってる……」
    わかっていても出来ない。でもここで終わらせたくない私は中也に電話やメールをしても、返事が返って来る事は無かった。



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