Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    ngkr_yk

    自由気ままに
    絵も文も練習中

    ☆quiet follow Yell with Emoji 🐨 💖 🚀 🌟
    POIPOI 167

    ngkr_yk

    ☆quiet follow

    妄想メモみたいな話。

    現パロの幼馴染の司千。司は格闘家、千空は大学生。

    無題 現パロの幼馴染の司千。司は格闘家、千空は大学生。

     特に山も谷も修羅場もなく、すんなりとお付き合いをし千空の大学入学とともに一緒に暮らし始めた二人。ふたり暮らしにもなれ、何にもない休日にふらりと買い物に出ていた司の目に入ったカフェ。そこの窓際の席に千空が見たことない愛おしそうな顔して知らない人と話していた。相手は男なのか女なのかわからない。髪は長めかと思ったが短そう。店内にもかかわらず、おしゃれな帽子をかぶっていた。見てはいけないものを観た気がして、急いでその場から離れた司は気づけば自宅の玄関におり、買い物し忘れた…とぼぞりとつぶやいた。

     あの表情は知人友人に見せるものじゃない。
     一度そう思ってしまえば、もやもやが取れない。

     しばらくして帰ってきた千空は普段通りだった。もやもやしたまま過ごすのも嫌だと思い司が「カフェで一緒にいた人は誰?」と単刀直入に聞けば、仕事仲間だと千空は即答する。本当に?それだけ?と千空が弱い表情で食い下がれば、隠し事があるのか気まずそうに目をそらし、顔を青くしたり赤くしたりと落ち着かない。
     司はふわりと笑って口を開く。

    「ただの仕事仲間ならカフェじゃなくてココで話せば周りも気にせずゆっくり話せるよ。俺は自分の部屋にいるから気にしないで」

     家に連れて来い。それが伝わったようで千空は後日その仲間を家に招待した。

     司に出迎えられた客人は帽子を深くかぶりマスク姿でじっと司を見上げた後、男とも女ともつかない声でお邪魔しますとだけ言って、おとなしくリビングに案内された。
     客人が勧められたリビングの席に座ると、目の前で己の家にもかかわらず居心地悪そうに座る千空が「なんとかしろ」と目で訴えてくる。「聞いてないんだけど」と男とも女ともわからない声で静かに千空に言えば、千空はふいと視線をそらす。「千空」と客人が呼べば「気持ち悪ぃ。いつもみたいにしろ」と不快ですと顔に出しながら舌を出す。
     思ってた以上に親しい様子にもやもやしながら、司はお茶と来客が持ってきた菓子をテーブルに置く。

    「ごゆっくり」

    そう言って去ろうとした司の手を来客が取って、

    「いいよね」

    そう、千空の声も待たずに立ち上がると。客人は帽子とマスクを逆の手で取り払い放って、キラキラとした瞳で真っすぐに司を見上げた。

    「初めまして~♪俺、あさぎりげん♪」

    そこからは、男の怒涛のしゃべりが始まった。

     千空ちゃんから御呼ばれして千空ちゃんが大好きでしょうがない恋人にワンチャン会えるかも~!って思ってワクワクしてきたら早速お迎えしてくれるからびっくりしちゃった~!居るなら居るってちゃんと言ってよね!千空ちゃん!!千空ちゃんいつも可愛い可愛いってまるで子犬とか子猫可愛がるみたいに話すから俺ってばてっきり小柄で可愛らしい子かと思っちゃっててさ~扉空けたらめちゃくちゃ美人さんが現れるじゃん?もう俺びっくりしちゃったよジーマーで!しかも、よく観たら獅子王司ちゃん!!ワクワクしてきたのに警戒されちゃってるみたいで、あ、これ千空ちゃんがちゃんと話してないやつだってすぐわかっちゃった~不安にさせちゃったかな?ごめんね~俺間男でもなんでもないから!あ、もし時間あるなら一緒にお話しない?良ければ司ちゃんの千空ちゃんのお話も聞かせ欲しいな~♪

    目の前の男は、テレビで観るよりお喋りだった。

    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺☺☺☺👍☺☺💞💞💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    millustacc

    MEMO不死身の🏹と土地を治める🐉の話(たぶんファンタジー)
    ※龍羽
    ※とりあえず序章だけ
    end point木々がざわめく音、遠くから聞こえる波がさざめく音、屋敷に響く僕だけの足音。
    そして三百年に数回、外から来る見知らぬ他人の足音。来て様子を見てみては気味悪がって去って行く。僕に出て行って土地を寄越してほしいのだろうが出て行く気はさらさらない。だってご主人様が帰ってくるかもしれないから。同じ日を繰り返し僕はいつまでもここで待つ。
    ──だけれど、今日は確かな足音がひとつ。屋敷に向かって響いていた。





    成人し、とある土地を治めることになった俺は前任者、またはその土地に住む人々から毎回聞かされる話があった。
    「丘の上には悪魔が住んでいる」「不死身でずっと居着いている」「気味が悪いから出て行ってほしい」どうにかならないかと口々に言われた。しかし悪さはしていないようで気味が悪いだけで追い出すのはいかがなものかと思った俺はまず最初に会うことにした。周りからは一人で行くのは危険だとか言うが付いてくる者を探すだけで時間の無駄だ。あの丘の上からは海が見えるはずだし新しい御宿にするのも悪くない。俺は早く会って話をして行動し、ことを進めたい。時間は有限なのだ。
    3246