こんな関係になってから、彼の身体にはたくさんの傷があることを知った。
裂傷、刀傷、火傷に、凍傷、多種多様な傷が残る其れをに指を這わせれば
「もうヤんねからな雑魚おじさん」
「残念だったね退治人君。私は君よりも体力がないもん、君がねだってももうできやしないさ」
「マジ雑魚。ってかそこ触るなくすぐってぇ」
「おやおや。本当に君はシ足りないんじゃないか。裂傷が21箇所、刀傷は10、火傷は32、凍傷は4。よし先週よりは傷は増えて内容だね」
「吸血鬼の習性って傷にまで適応されんのかよ」
「数を数える習性なんかじゃないよ。君に対する執着の現れだね。」
そうしてその執着心は、すでにこの世の物ではない吸血鬼に対してまで悋気が溢れだしそうになるのを、何とかこらえている段階ですらあるのに。
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