君の頬を染めるのは「あーっ、任務も終わったし飯でも行こうぜ」
ひと仕事終えて私の少し前を背伸びをしながら歩く悟が振り返る
「そうだね、何にしようか?」
「ん、傑は何食べたい?」
なんかいまいち決められないんだよなと言って私に決定権を委ねてきた
「んー、じゃあ蕎麦かな」
「げぇ…こんなさみぃ日に蕎麦かよ」
「悟が決めろって言ったんだろ、それに温かい蕎麦もあるだろ」
「ん、まぁそうだけどさ」
「ほら、お店閉まらないうちに行こう」
「おう」
不満があるなら自分で決めたらいいのに
心の中でそう思ったが今それを言ったら間違いなく喧嘩になる
お腹が空いているときの喧嘩は避けたいのでグッと心の中でとどめた
”キンッ”
その時金属のような何かが地面に落ちるような音がした
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