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    まるやま

    @6on969on

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    まるやま

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    嘘軸のドラロナの死んでリブートするシーンをn番煎じ

    【嘘ドラロナ】再起動 なんでもないただの路地裏のアスファルトが、君の熱を奪っていく。
     倒れ伏した君の体に縋る私のトラウザーズに染み込んでいくのは、溢れ出して止まらない赤い赤い君の熱。
     もうずっと動かない君。
     くたりと弛緩した身体は重く、よく通る声は聞こえない。真昼の晴天の目は開かない。呼吸をしない。心臓の拍動は、もうほんの微かだ。
     ああ、私を置いていくのか。
     私を置いて逝くというのか、ロナルド君。
     私に君という存在をこんなにも刻みつけておいて、こんなにも早く、こんなにも呆気なく、私を、置いて、逝くのか。
     忘れたくても忘れられるわけがない程に、君に対して抱く私の熱を、こんなにも肥大させておきながら、君は、私を置いて逝くのか。
     私という夜を照らす唯一無二。
     私の銀の光。
     
    「ロナルド君……」
     
     ぐぅと唸るように名を紡ぐ。喉が痛い。
     
    「ロナルド、くん……」
     
     むせ返る程の君の香りに、覆い被さるように彼の体に更に体を寄せれば、こつり、と何か固いものに触れた。
     
    「……あぁ、……あぁ、なんてことだ、連絡、しようとしてくれたんだねぇ」
     
     ロナルド君の近くに落ちていた彼スマホに気づいて画面を見れば、私のスマホへコールし続けていた。
     
    「それなのに、私は……」
     
     君が求めた私への繋がりに応答出来なかった。常に低いはずの私の全身の熱が、急激に冷めていく。歯がガチガチと鳴る。
     この常夜の中では電波は不安定だった。だがしかし、君を探すのに必死だったとはいえ、持っていた繋がりを確認することを怠った。それは事実だ。
     ずっと君を求めていたくせに。それを、私は……。
     
    「……ロナルド君」
     
     私は震える指を画面にすべらせる。
     応答すれば、君に繋がるような気がして。声を投げれば、返事をしてくれるような気がして。
     スマホを痛いくらいに耳に押し当てる。
     
    「……もしもし。もしもし、ロナルド君。聞こえているかい? 早くかえっておいで。今日のお夜食はね、お皿に山盛りの唐揚げと、オムライスなんだ」
     
     返事はない。私の発した声は情けないほどに震えている。
     
    「ねぇ。今すぐかえっておいでよ。じゃないと、どうするっていうんだね。だってさ、山盛りなんだぞ。唐揚げが。誰がそれを食べてくれるんだ。ジョンだけじゃ食べきれないじゃないか。冷凍したって私の料理はおいしいさ。美味しいけれど、あたたかいうちに食べてもらえるのが、作った身としては一番嬉しいんだよ」
     
     返事はない。
     
    「……君の為にこしらえた料理を、君が食べてくれないなんて、私は酷く耐え難いんだ」
     
     返事は、ない。
     しかし、私はこの繋がりを切る事ができない。
     この間も刻一刻とアスファルトが君の熱を奪っていく。溢れ続ける君の真っ赤な命という熱を。
     君の熱を奪い尽くしていく。
     私の熱を、ひとり置き去りにして。
     
    「……──ダメだよ」
     
     握りしめたスマホがギチリ、と悲鳴を上げた。私の指先は反作用で崩れる。
     
    「許さない。許さない。そんなことは、許さない……!! 君が欠けた世界がどんなに賑やかだろうと、私には色も温度も匂いも音もなにもかも感じられない。君が欠けているんだ。それじゃあ私は何一つ楽しくないのだよ……!!」
     
     ロナルド君の纏う赤を握りしめて、私は腹の奥から湧き出る熱を絞り出すように呻く。
     
    「ねぇ、起きて。目を開けておくれ。さぁ、息をして。さぁ。私と共に」
     
     途端、ざらりと崩れた私の身体が、ロナルド君の潰れた心臓部を目掛けて移動する。
     急速に集まった私の塵が、散らばった彼の熱の欠片を丁寧に拾い、そして繋ぎ合わせていく。
     まるで私が塵を集めて再生するように、君の崩れた細胞を崩れた私で細部まて繋ぎ合わせていく。
     新しい心臓を君に。
     私の心臓を君に。
     
    「──ねぇ、ロナルド君。いい夜だよ。起きて」
     
     とくり、と。
     私という塵が拵えた紛いモノの心臓が動き出す。
     どくり、と。
     私という塵が拵えた紛いモノの血液が君を巡り始める。
     どく、どく、と。
     君の身体が、私の熱で動き出す。
     血が巡り、呼吸を再開し、まつ毛が震える。
     目が、開いた。
     鮮やかな青が再び世界を映し出す。
     一度止まった君の熱が、もう一度動き出す。
     
    「ロナルド君。さぁ。リブートだ」
     
     吸血鬼でも人間でもダンピールでもない唯一無二の存在となった君が、ゆらりと上体をおこし、ついでよろめきながらも立ち上がる。
     前例のない唯一無二の存在が、眩しげに月を見上げた。
     私は君に、ただ、一緒にいて欲しかった。
     死なせてなるものかと、思ったのだ。
     究極のわがままによる、君という存在の再起動。
     
    「ロナルド君? 聞こえるかい? 〝真祖の心臓〟君に預けてやる」
     
     さぁ、共に生きようではないか。
     私と共に。
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    sakuranko55

    PROGRESS【過去編】神功・九鬼VS薬師河・イロハ②
    神功VS薬師河です。
    ろめと、やっくんやっくんと言ってるのはこの人の事!むかしの名前は〝サチオ〟です。
    九鬼とは三角関係?になるんですが、さっちんがやっくんのことサチオって言い出したらややこしくなるやつだなーと思いつつもうどうもできない!!笑
    【過去編】神功・九鬼VS薬師河・イロハ②「7193……いや、左千夫とこうやって手合わせするのはいつぶりかな」
    「……………ッ!?……それはッ」
    「あ、そういう意味で言ったんじゃないよ。
    僕を殺したことなんて、もう忘れてくれていいからね」
    「────────ッ!!」

    神功の脳裏に記憶が蘇る。
    神功は幾度と無く繰り返された実験により記憶が断片的に欠けているが。九鬼との幼少期の出会いを思い出した時に同じく薬師河悠都やくしがわ ゆうとのことも思い出していた。
    更に脳が刺激を受けた事により、当時は“サチオ”と名乗る少年とのでき事が今また鮮明に蘇っていく。神功は“サチオ”、今は薬師河悠都やくしがわ ゆうとと名乗る男を確かに殺した。自分が実験体であった頃、研究員のお遊び紛いの同士討ちの相手が彼であった。神功は自分の殺し合いの相手が薬師河と最後まで気づく事なく、突き出したナイフが彼の首を切り裂き、彼と気づいたときには既に亡骸であったのだ。
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