診断メーカーのやつ元は明治時代に写真館を営んでいた書籍卿。撮影された愚者の魂を写真に封じ込める魔法のカメラを使っていたが、大法典に見つかり監獄に入れられた。しかし後に、そのカメラ(当時は時代に合わせて一眼レフに機種変(?)していた)越しに見ると魔法使いの素質を持つ者を判別する事ができると分かり、大法典の制約の下で娑婆に出てくる事を許された。
今はカメラを使って魔法使いのスカウトをしている。
今の彼のカメラはファインダー越しに物を見ることはできるものの、撮影機能は大法典に封じられている。
即ち、シャッターを下ろしても真っ黒な画像しか写せない。
「ああ、また素晴らしい物が撮れた。」
「あの頃を思い出すなあ、相棒。」
満足げに彼は黒い画面をスマホに転送する。
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