soseki1_1
PROGRESS大佐🤕と喧嘩して家出した🔮を匿う副官🧲2/現パロ大占傭占
「ああ、いるよ」
携帯電話から届く声が誰なのかは判別がつかない。ただキャンベルさんの口ぶりと目線で彼だと解った。彼は眇めたような流し目で僕を見た。
「僕の家に居る」
裏切られたと思った。立ち尽くした足が後ろにたたらを踏んで、この家から逃げようとする。だけど裏切られたという衝撃が体の動きを固くしていた。そのうちに、彼は言った。
「なんで? あげないよ。送り届けてなんてやらない」
踵を返して走り出そうとした足が止まる。息を止めたままキャンベルさんを見ると、彼はもう僕の方を見てはいなかった。ただ、唇を歪めて厭に微笑んでいた。
「飽きたんだろ?貰ってあげるよ。常々美味しいんだって聞いてたし」
怒鳴られてる。とは、漏れ出る音で解った。そういう空気の振動があった。それに構うことなく、キャンベルさんは鬱陶しそうに電話を耳から離すと、液晶に指を滑らせて電話を切った。四方形のそれをソファに投げて息を吐く。僕の、何とも言い難い視線に気付いたのだろう。彼はもう一度目線だけで僕を見た。それが問い掛けの代わりの視線だと解ったから、逃げ出すより前に口を開いた。
744携帯電話から届く声が誰なのかは判別がつかない。ただキャンベルさんの口ぶりと目線で彼だと解った。彼は眇めたような流し目で僕を見た。
「僕の家に居る」
裏切られたと思った。立ち尽くした足が後ろにたたらを踏んで、この家から逃げようとする。だけど裏切られたという衝撃が体の動きを固くしていた。そのうちに、彼は言った。
「なんで? あげないよ。送り届けてなんてやらない」
踵を返して走り出そうとした足が止まる。息を止めたままキャンベルさんを見ると、彼はもう僕の方を見てはいなかった。ただ、唇を歪めて厭に微笑んでいた。
「飽きたんだろ?貰ってあげるよ。常々美味しいんだって聞いてたし」
怒鳴られてる。とは、漏れ出る音で解った。そういう空気の振動があった。それに構うことなく、キャンベルさんは鬱陶しそうに電話を耳から離すと、液晶に指を滑らせて電話を切った。四方形のそれをソファに投げて息を吐く。僕の、何とも言い難い視線に気付いたのだろう。彼はもう一度目線だけで僕を見た。それが問い掛けの代わりの視線だと解ったから、逃げ出すより前に口を開いた。
胡麻井まおと
PROGRESSオメガバースパロの基本設定にオリジナル要素を足したいがために書いた文章。一応、腐ree!のまこいく、遙旭のオメガバースパロに足す予定の設定。
*気に入った場合は、自身の創作にお使いください。連絡や表記は不要です。オメガバースを最大限楽しみましょう! 576
pantsuUragaeshi
PROGRESS十四松の彼女 × おそ松 カラリと晴れた昼下がり。
おそ松は口笛を吹き吹き通りを行く。擦り切れたチャックテイラーはご機嫌の足取りで、大好きなあの子の[[rb:家 > うち]]を横切りタバコ屋の角を曲がり……おやっと足を止めた。見覚えのある三つ編みの後ろ姿だ。
「お〜い彼女ちゃんっ」
振り向いたそばかすの顔が、ぱっと笑顔になるのを見た。
「お兄さんっ。今お帰りですか〜?」
「うん、にひひっ。一緒に帰ろ」
弟の可愛い彼女の『お兄さん』呼びにくすぐったさを感じながら、彼女が両手に持つ大きな買い物袋をひとつ取り上げて隣に並ぶ。
「なんだかご機嫌ですねー」
「へへへ〜分かる? コレで勝っちゃってさ。アイツらには絶対内緒ね。ケツの毛までむしられちゃうから」
2583おそ松は口笛を吹き吹き通りを行く。擦り切れたチャックテイラーはご機嫌の足取りで、大好きなあの子の[[rb:家 > うち]]を横切りタバコ屋の角を曲がり……おやっと足を止めた。見覚えのある三つ編みの後ろ姿だ。
「お〜い彼女ちゃんっ」
振り向いたそばかすの顔が、ぱっと笑顔になるのを見た。
「お兄さんっ。今お帰りですか〜?」
「うん、にひひっ。一緒に帰ろ」
弟の可愛い彼女の『お兄さん』呼びにくすぐったさを感じながら、彼女が両手に持つ大きな買い物袋をひとつ取り上げて隣に並ぶ。
「なんだかご機嫌ですねー」
「へへへ〜分かる? コレで勝っちゃってさ。アイツらには絶対内緒ね。ケツの毛までむしられちゃうから」