静寂は来なかった。――その日は、結局来なかった。
馴染んだハンターの匂いがロドスで薄くなった頃から、少しずつ呼ぶ声が聞こえ始めた。優しく穏やかで、静かだけれど、どうしようもなく抗えない声。
ほとんど見えない視界でも、きっとこの声について行けば大丈夫。
そう思わせる、知っている人に少しだけ似た声。
気付くと、何人もの知り合いたちがいなくなっていた。よく爆発音を響かせていた人に、真面目そうなしんもんかん?の人。一緒に遊んでくれたネズミチャンたちも、飼い主さんと一緒に心配そうにしていた。
静謐が、もうすぐ訪れる。
それは、ドクターや先生たちだけじゃない。私たちも気付いている。段々と大きくなる呼び声に段々飲み込まれそうになって、その度に石の痛みで引き戻される。
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