2 体育教師×養護教諭 修帝.
次の休みは空けておけと強制めいた口調で伝えた言葉がどれほどの気持ちで言われたものか、あまり理解出来ていない様子の相手に、連絡先を交換させた。仕事用の番号なら知っているだろうと逃げられそうになったがプライベートの番号だとはっきり言えば、断るための理由を見つけられなかったらしい帝釈天も観念したようで大人しく番号を差し出してきた。
高校の時は当たり前に皆が持っていたツールであったが、帝釈天は家の規則が厳しく持たせてはもらえなかったし自分の場合は生活にゆとりがなく親に負担をかけまいと、母親に必要ないと言って買わなかった。
だから社会人になり自分の都合で行動し責任を持てるようになった今、いつでも彼と話せる状態にまで持ってこれたことに、強い安心感を覚えていた。
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