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    vibivi_alice

    @vibivi_alice

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    other8e

    MOURNING幸せであれ
    ※しじみ食べたことないので食感は検索してみたけど実際のところ知りません
    「嶺二」
    ぼくの名前を呼ぶ声にゆっくり目を開けると、ベッドの端に腰をかけたランランの姿があった。
    「おはよう、嶺二。やっと起きたな」
    ランランはぼくの頬をそっと撫でてふわりと微笑む。少しくすぐったい。カーテンの隙間から射し込む陽の光が、ランランのまだセットしていないふわふわの髪の毛を明るく照らしてきらきらと輝いている。
    「いまなんじ?」
    身を起こしながら聞くと、7時だと教えてくれた。ちょうどいい時間だ。
    体を起こしたものの疲労の残る体はまだ少しだるくて、ベッドの上でぼうっとしてしまう。ランランの小さく笑うような声が聞こえたかと思うと、ぎしりとベッドの軋む音と唇に優しく触れる感触。それにうっとりとする間もなくランランはぼくから離れて、物足りなさを感じて見上げるぼくの髪を大きな手でくしゃくしゃとかき乱した。
    「ちょっとー!」
    「目ぇ覚めただろ?朝飯作ってあるから早く顔洗ってこい」
    「うん」


    着替えは後回しにして、顔を洗って歯を磨いてリビングに向かうと、美味しそうな匂いがぼくを待っていた。
    「わー!すっごい!和食だ…!」
    テーブルには、お味噌汁に焼き鮭に卵焼きが並んでいて、どれもまだ白い 2846

    akinokosame

    DONE「天使の戯れ」
    お題:雨音
    乙音×唯。
    付き合ってる二人が、すこし大人の関係に進む話。
    めちゃくちゃギリギリに書いたので誤字だらけかも、すみません…!


    #唯受けオトナのリレドロライ
    天使の戯れ天使の戯れ


     ようやく見つけた練習の合間に、朝日奈は南と公園の東屋で待ち合わせをしていた。徒歩一〇分ほどの赤レンガ倉庫での路上ライブがはじまるまで、あと五〇分。ようやくありつけた二人きりの時間に、朝日奈は駆け足になっていた。もうすでに到着していたらしい南は東屋のベンチに腰かけ、ボンヤリと、葉の色が濃く色づいてきた馬刀葉椎の枝を眺めている。「南さん!」と呼ぶと、ふりかえった南の顔に、やわらかな笑みが広がっていく。夕暮れがちかく金色を帯びてきた木漏れ日がさしこみ、その向こうには横浜の海が白銀に輝いていた。
    「へへ、よかった~。やっと二人になれましたね!」
    指をからめ、ならんで腰かけて海を眺めながら、朝日奈はすこし高い南の肩に頭をあずけた。ゆったりとふたりで海を眺めて過ごす南との時間が、せわしない朝日奈の心をなにより落ち着かせてくれる。無理にでも時間を作ってよかった、と朝日奈が満足しながら瞼をふせたところ、「なぁ、コンミスちゃん」と思案げな南の呼びかけがあった。
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