花束一応俺零と夢主(夢主視点、ほとんどさくまれ喋らない)
花吐き病のお話
『それ』が始まったのは2ヶ月程前の事だった。
あの日、帰宅し突然の吐き気に襲われた。
だが吐き出したのは胃液や食べた物ではなく『花』だった。
『嘔吐中枢花被性疾患』.....通称『花吐き病』。
話には聞いたことはあったけどまさか自分がかかるなんて...。
この病は片想いを拗らせた場合に発症する、言わば恋の病のようなもの。
完治方法はただ1つ、相手と両想いになること。
自覚は、ある。
だけど伝える勇気なんてなかった。
誰だって偶然同じクラスになって偶然家の方向が同じというだけの人間に告白されても困るだけでしょう?
だからずっと隠して過ごしてた、何ヶ月も。
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