end point②新しい土地に関する仕事を片付けているといつの間にか太陽が沈む時間。執事に作らせた夕ご飯とデザートを携え、龍水は発言の通り不死身の屋敷に足を運んだ。
今度は帽子の青年がドアから飛び出てくることはなくドアをノックすることが出来た。十秒ほど経った頃、渦中の人物が呆れたような顔を出して出迎えた。
「…ほんとに来たんだ」
「来ると言っただろう」
「今日はなんの話?もう昨日で終わったと思うけど」
「貴様が気に入ったと言ったはずだ。失礼な人間ばかりで疲れていたのだろう?今日は夕飯デザート付で持ってきた。少し話そう」
龍水は袋をこれ見よがしに青年に見せつける。青年はしぶしぶといった様子で龍水を招き入れた。彼自身も夕食の準備をしていたからか今日は応接室ではなく食堂である奥の方へと龍水は通される。食堂に向かう青年の後ろに着いていく際に龍水は疑問を口にした。
3858