【夢】藍悠瞬という人【創作モブ】「思追のばぁああかああ!!」
その声が響いたのは、酒楼の一角だ。
夜狩りが終わったが、それぞれの仙府に帰るには難しい時間だった。
涙が混ざった声は、あらゆる者の注目を集めた。
しかもそこには、金凌と欧陽子真もいる。そう、さまざまな仙門の修士が集まっているのだ。
監督には、江晩吟。もう一人は、藍悠瞬という藍啓仁の補佐役だ。
「失礼します」
「ああ」
すっと立ち上がると、泣きそうな内弟子の所へと向かう。
その背を見ながら、江晩吟は行く末を見守った。
「どないしたん、おじさんに話してみぃ」
子供たちの間に立った藍悠瞬という男は、藍氏には珍しい人物だ。
藍兄弟の再従兄弟に当たるというが、四千もある家規を破るギリギリの行動を起こす。
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