ヌヴィレットが家出した!それは僕の家にクロリンデが来たことから始まった。
「フリーナ様、大変です」
「どうしたんだいクロリンデ。そんなに慌てて……キミが慌てるなんてらしくないよ」
「ヌヴィレット様が家出しました」
「は?」
クロリンデから発せられた言葉に僕は間抜けな声を出していた。
事の話は今日の朝になる。
いつも通り、パレ・メルモニアは稼働し、いつも通り、ヌヴィレットの執務室に職員が入った。
そこには書類の山だけがありヌヴィレットは居なかった。
そして机の上には休暇書類があり
内容は
「本日、私は家出する」
と、これまた丁寧に書かれていたらしい。
で、パレ・メルモニアは大騒ぎとなり、事はクロリンデに話が行き、最後は僕のとこにやってきたという訳だ。
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