過去も未来も、きみと。「おっ………お、おお…!?」
変な声を上げながら、オレはタイムマシンから顔を出して、辺りを見渡す。
前方には見覚えのある家が一軒。
それは間違いなく神代類の家だった。
無事に過去へ辿り着いたのか少々不安になったが、弱気になってはならないと首を横に振る。
………とにかくこの時代の恋人を探さなければ!
果たさなければならない目的がある!
そう思い、オレは庭へと出る。
目的の人物以外に会わないよう、慎重に歩き始めた時だった。
「だ、誰…!?」
「っ、!」
聞き覚えのある声に反応して、思わず後ろを振り向く。
そこには自分のよく知る人物、神代類が、立っていた。
ただ少しだけ、違う点もあって。
それは現代と比較して、身長が低く、髪が結んである、という点だった。
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