ほんの少しの辛抱ほんの少しの辛抱
イデアと監督生が付き合ってから約一月半ほど経っている。
なのに全然手を出してこないのだ。と監督生は目をギラギラさせてイデアの燃える髪を後ろから眺めていた。
本日は初めてのお泊まりだ。もしかしたらもしかするかもしれない。そう意気込んでそわそわしていたのだけれど、それがなぜか「もしかして寒い?」と受け取られ、実際うっすら寒かったのもあるし、この流れは彼シャツならぬ彼パーカーでは? とピコンとセンサーが反応し、監督生はその問いに頷いた。
イデアはタンスを開き「すまそ」と早く気づいてあげられずに申し訳ないと頭を掻きつつ言う。その後ろ姿をムフフと楽しみで仕方がないと待っていたらこれである。
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