言霊が帰す水泡（前編）　Mermaid bubbles(マーメイドバブルス)——夢野幻太郎を襲った違法マイクは、そんな小洒落た俗称を獲得しているらしい。
　それを彼に伝えることすら、今はこの世の誰にも、できないのだけれど。



　 ガラス戸を開け放した縁側に、一人の男が腰を下ろしている。ヨコハマのコンテナヤードでひと騒動あってから、少し経った頃だった。
　その身を包んでいるのは、一目で誰かわかるあの書生服ではない。地味な着流しを着たその背中を、帝統は居間の戸口からじっと見つめていた。
　吹き抜けていく風のように心地いい声が、思いつくままに物語の切れ端を語っていく。それは地続きの物語であったり、まったく別の物語であったりと、実に様々だった。

🎩死んだif編 down碎碎念：也是终于开始写了
是BE中的BE！（？）
文风直接被带偏了！？

「伸出手，祈求着什么，而或在掌心中放上些什么」

不给人铭记的历史会随风散去，在心中留下浅浅的痕迹，然后被拭去
黑井坐在クロク边上，居然一时感受不到任何悲伤，他看向那双金色的宛如夕阳的漂亮眸子，第一次从里面看到了浓墨重彩的情绪
他移开了视线，那眼中不应该装有那么重的感情，那么多的思绪，他还是更喜欢看着那双眼眸弯弯的笑起来，意气风发的时候
「我哪有意气风发的时候……」
クロク笑了笑
黑井茶色的眸子怔怔的盯着他看，下意识道
「你还能听到啊」
クロク敲了一下他的脑袋
「你清醒一点，我还没消失呢」
黑井底下头，良久，他轻声问道
「会害怕吗？」
クロク意外的看了黑井一会儿，突然笑了