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    tela_jikkyouetc

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    ブソサンが媚薬盛られてバショサン襲う(未遂)話です。

    月……のアル……√やっててたまんねぇ展開あったのでブソバでパロ……オマージュ……?しました

    【ブソバ】好きじゃないのに研究成果の悪用が行われているらしい。

    いや、ロケット団は悪の組織なのだから、私的利用と言い替えた方がいいかもしれない。兎にも角にも、特務工作部内で行われているそれは、上に手放しで報告するとマズイもの。報告するのなら対処済みとして上げたい部類の大事案。その為に即刻特定・排除の任務が、内々でブソンとバショウに回って来たのである。

    それは昨夜のことで、実はもう手っ取り早く片付けている。元凶の構成員は既に突き止めたし、実際に利用している場面を押さえて、然るべき部署への引渡しも終わっていた。

    だからもうこの話は終わりのはずなのに、どうしてだかバショウは今、待機用の車の後部座席で、息の荒いブソンに組み敷かれている。

    「………………ブソン」
    「………………」

    ちなみに件の「私的利用」されていた研究成果とは、率直に言って媚薬である。まだ研究途中のそれは、対象に合わせて分量を微調整する必要がある。

    だからバショウは自分の飲み物に盛られたそれを、シレッとブソンに横流しした。今は深く反省している。使用者が「大は小を兼ねる」とMAX分量盛ってくるバカとまでは予想出来ても、ブソンが口にするとまでは予想しなかった。相棒すら見落とす自然さで横流しした己のスキルの高さを深く深く反省している。謝ってもいい。

    実際に自分が飲んでいたらと思うと怖気が走るが、そんな空想上の危機よりも数百倍の重みを持った危機が目の前にあるのだから。

    「この体勢は、何ですか」

    分かりきったことを聞いているのは時間稼ぎだ。日付も変わった深夜の駐車場。大通りに面していないこの辺りは人通りどころか、もう車の通行音も消えている。シンと静まり返る車内。乗り込んだ瞬間に押し倒されて、この状態だ。仰向けに見上げるブソンの荒々しい呼吸音と、互い違いの足を動かす度におこる微かな衣擦れ音だけが響いている。互いの出方を見るような緊張。破ったのは、バショウだった。

    「……ブソン、落ち着い、っ!?」

    ともかく体勢が良くない。ブソンの胸板を軽く押し返したバショウの右手だが、それがダメだった。即座にブソンの左手が細い手首を捕らえて、だん、と音がする程の力強さでバショウの顔脇へと縫いつける。思いの外重症だ。バショウが微かな痛みに顔を歪めながら、ブソンを見上げる。

    昼間はサングラス越しに見る瞳が、今は伊達メガネのレンズ越しによく見える。笑っていない。一挙手一投足全てを見られていた。バショウが動けば事態は悪化する。だが動かなくても望ましくない方へ向かうだろう。狭い車内で覆いかぶさられていては、バショウの体にもじわりと汗が滲んでくる。

    「、……っ」

    体格差のある2人が体術で対等となるのは、ブソンの力をバショウが回避できるという前提あってのこと。こんな狭い場所で既に組み敷かれていては、もうバショウには、ブソンを殺す以外に逃げる為の選択肢は存在しない。

    だから、この場で自由に動けるのはブソンだけだった。体を倒して、バショウの細い首筋にハイネックの上から噛み付く。強ばる体を無視して、服の裾に手を差し込んだ。

    吸い付くような肌は陶器じみた滑らかさだが、その下に生き物としての熱く柔らかな血肉を確かに感じ取る。下半身が重かった。

    何も目新しくないそんな事すら、どこもかしこも寒色なバショウが持っているというだけで、うっすらと残るブソンの理性を揺さぶってくる。もっと触れたい。その欲求から掴んでいた手を離しても、バショウはもう逃げる意思を欠片も見せない。視線を逸らして身を投げ出していた。誰よりも早く結果を導き出す賢さがあって、だから諦めるのも早い。自由にしていい、暴いていいと差し出されている。その細腰を逃がさぬよう片手で鷲掴む。

    「……っ」

    遠慮なく胸元まで服を捲りあげ、肌を晒す。性急な手つきにびくりと揺れた体も気にせず、まじまじと見下ろした。

    車の窓から差し込む情緒のない街灯に照らされてもなお、薄い腹と胸板が薄暗闇の中で白く浮いていた。微かに震えながら上下する様に煽られる。へその下から手のひらでなぞりあげた。腰骨、脇腹、あばら、胸板。いつもは固く服で隠された部位の形と熱を確かめるように触れていく。みぞおちに手を当てれば、どくどくと強く脈打つ心音を感じ取れた。

    そのまま手を滑らせて、反応していない乳首を指の腹で撫でる。撫でては摘んで、くりくりと捏ね回す。中々立ち上がらないそこに、苛立つようにもう片側を口に含んだ所で、初めてバショウから意味のない声が飛び出した。

    「ひ……っ」

    それは単純に悲鳴で、ブソンが釣られるように顔をあげれば、初めて見る顔でバショウから見下ろされていた。眉根を寄せて、引き結んだ口で。いつもは何の感情も浮かばない冷徹なまでの静寂な薄青の瞳が、恐怖の涙で揺れていた。

    そんな顔、ブソンはいくらでも見てきたし、無視してきたし。むしろバショウ本人こそが、そういう苦痛や苦悩で引きつった顔を見る事にたまらない愉悦を抱くタイプの悪癖所持者だ。

    でも今は相手が他ならぬバショウで、そもそもブソンはそういうことを楽しむ性癖なんて、特に持ち合わせてなどいなかった。と、モヤが晴れるように思い出す。

    ………………何をしているんだ?そうして薬が切れたブソンの意識は、完全に取り戻された理性で迅速に目の前の現状を理解する。それから全身を使った全力で飛び退いた。

    「………………グォ!!?」
    「………………大丈夫ですか?」

    目の前に星が飛び散る勢いで思い切り後頭部を車の天井にぶつけたが、そんな事は些細な事だ。服を下ろしながら身を起こしたバショウが、目尻に浮く涙もそのままに手を伸ばしてくる。

    「……お前が気にすんな」

    その手を反射的に払った。掴むとまた怯えた素振りをされそうだから。それは何だか嫌だった。他人からなら良い。愉悦ではなくとも、いい気味だと思う。だがバショウからそれを向けられるのは、面白くなかった。バショウが人間らしい情動に揺れること自体は、意外には思っても不愉快ではないのに。さっきまでの怯えは演技だったのかと思うほど、いつも通りのバショウがそこにいる。いつも通りでないのは自分だけだと、ブソンは微かに残る熱すら吐き出すように深い溜め息をついた。

    「頭冷やしてくるわ」
    「ブソン」
    「……何だよ」

    車外に出ようとしたブソンをバショウが呼び止める。一発殴らせろとでも宣告されるか、無宣告で三発くらい蹴りが飛んでくるか。若干の覚悟を決めながらブソンが振り向いた先、しかしバショウは目を伏せて、静かに無感情な声で告げるだけだった。

    「忘れましょう」

    だから明日からも今まで通りで。これは単なる事故なのだから。

    襲われた側が忘れろと言うのなら、便乗してしまうのが最善策だ。先程のブソンの行動は間違いなく任務に関する結果で、バショウが詰めて来ないということは、本人にも何らかの落ち度があるのだろう。なら、これで終わらせた方がいい。互いの為だ。バショウが他人のためだけに動くことはほとんどない。

    あぁ、だか、おぅ、だか返して、ブソンは外に出て扉を閉める。中から鍵をかけられたり、もしかしたら置いていかれるかとも冗談半分に考えたが、ブソンが車内に戻るまで、バショウが座り直した席から動くことはなかった。

    その心臓は未だに跳ねている。恐怖はあったが、それだけではなかったから。触れられた場所に嫌悪感は残っていない。最初からそんなものはない。ただただ、ブソンの手のひらの熱が残留している。

    「……性的指向の対象外にも効くとは、節操がない薬でしたね」

    曇り始めた夜空を見上げながら、当人が聞けば否定する言葉を、自らへ言い聞かせるように呟いた。
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