君と未来 3自然と涙が溢れる。
何故だろう。
嬉しいはずの思い出なのに…。
ほまれは涙を拭う。
「もう、終わりっ」
自分に言い聞かせる。
考えたって仕方ない。
前に進まなきゃ。
新しい恋を見つけて。
キラキラ輝いた、私になるんだ。
寒い夜。
いつの間にか雪がちらつき始めていた。
夜の街はカップルや友だち同士、行き交う人々が楽しそうに笑い合っている。
ほまれはひとり颯爽と街を歩く。
前に、進まなきゃ…。
一歩、また一歩と人の間を縫うように前に進む。
何だかこの街で、私だけがぽつんとひとり取り残されたような気分だった。
ほまれは立ち止まって、小さく溜息を吐く。
今日の夕飯は何にしよう。
野菜を沢山とりたいから、やっぱ鍋…?
スーパーもう、閉まっちゃったかな。
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